ひゃくえむ。:劇場版アニメ “絶対王者”財津役に内山昂輝 海棠役は津田健次郎 10月に北米でも公開
配信日:2025/06/13 17:00

テレビアニメ化もされた「チ。 -地球の運動について-」で知られる魚豊さんのマンガが原作の劇場版アニメ「ひゃくえむ。」に声優として内山昂輝さん、津田健次郎さんが出演することが分かった。陸上競技を題材にした作品で、内山さんは陸上界を牽引(けんいん)する絶対王者の財津、津田さんは財津に王者の座を阻まれ続ける海棠をそれぞれ演じる。
内山さんは「彼のセリフは独特な言い回しが多くてどういう風に表現していくべきか悩んだのですが岩井澤(健治)監督から丁寧に演出していただいて物語の最後まで走り抜けました。アニメーションならではの走りの表現をはじめとして『ひゃくえむ。』という作品がどのように映像化されるのか僕自身もとても楽しみにしています。ぜひ劇場でご覧ください!」と話している。
津田さんは「新しい領域のスポーツアニメが誕生したのではないでしょうか? スポ根ですが、より哲学的な、奥深い、魅力的な作品です。魚豊先生の描く世界で、個性の強い人物を演じさせていただけるのが光栄でした。なるべく丁寧に、でも躍動感を失わず演じようと心掛けました。今までに無いスポーツアニメ、ご期待ください。ぜひ劇場で!」とコメントを寄せている。
同作が9月19日の日本公開に続き、10月に北米でも公開されることが発表された。スタジオジブリ作品の北米配給で知られるGKIDSが同作への出資参画並びに北米配給権を獲得し、北米での公開が決定した。
フランスで開催中のアヌシー国際アニメーション映画祭2025で、6月12日(現地時間)に同作が公式上映された。2020年に最優秀オリジナル音楽賞を受賞した「音楽」、昨年の「ひゃくえむ。」の「Work in Progress部門」選出を経て、同映画祭への参加は3度目となる岩井澤監督は「前作の『音楽』は小さなチームで作った作品でしたが、多くの人に見てもらって、それが今回の『ひゃくえむ。』に繋がりました」とし、「『音楽』の時はコロナ禍でアヌシーに来られなかったので、きょうやっとアヌシーで皆さんの前に立ててすごく興奮しています。100メートル走はただ真っすぐに走るシンプルなスポーツなので表現するのが難しかったですが、楽しんでもらえるようにすごく考え抜いて頑張って作りました」と思いを語った。
「ひゃくえむ。」は、魚豊さんの連載デビュー作で、講談社のウェブマンガアプリ「マガジンポケット(マガポケ)」で2018~19年に連載された。陸上競技の世界で「100m(メートル)」という10秒に満たない一瞬の輝きに魅せられた者たちの狂気と情熱が描かれた。生まれつき足が速く、友達も居場所も手に入れてきたトガシと、つらい現実を忘れるためにただがむしゃらに走っていた転校生の小宮が出会い、次第に2人は100メートル走を通して、ライバルとも親友とも言える関係になっていった。数年後、天才ランナーとして名をはせるも、勝ち続けなければいけない恐怖におびえるトガシの前にトップランナーの一人となった小宮が現れる……というストーリー。
アニメは、「音楽」で、米アニー賞にノミネートされた岩井澤さんが監督を務め、「音楽」を手がけたロックンロール・マウンテンが制作する。俳優の松坂桃李さんがトガシ、染谷将太さんが小宮をそれぞれ演じる。
提供元:MANTANWEB