人気アニメ「それいけ！アンパンマン」の36作目となる劇場版最新作「それいけ！アンパンマン　チャポンのヒーロー！」にゲスト声優として、お笑いトリオ「パンサー」の向井慧さん、尾形貴弘さん、菅良太郎さんが出演することが分かった。パンサーが「アンパンマン」シリーズに参加するのは初めてで、劇場版アニメに出演するのは約11年ぶりとなる。向井さんと尾形さんはばいきんまんが発明したメカ・ロボ2号、菅さんはひなた村の村長であるニンジンさんを演じる。

　向井さんは長年の「アンパンマン」ファンを公言しており、念願の「アンパンマン」声優への仲間入りとなった。向井さんは、「『それいけ！アンパンマン いのちの星のドーリィ』（2006年）を見て、『アンパンマン』が大好きになりました。特にロールパンナが好きで、アンパンマンこどもミュージアムへ一人で行ってグッズを買うくらい大好きです。今作のストーリーを読んで『絶対見に行こう！』と思っていたので、まさか自分が関わることができるなんて、本当にうれしかったです」と喜んでいる。

　尾形さんは自身も父となり、より身近になったアンパンマンとの初仕事となる。「娘がいるので、アンパンマンこどもミュージアムにも何回も行かせていただきました。今まで生きてきて一番うれしい仕事です。ほかに自慢できる仕事がないので（笑）。娘に自慢できる仕事だと思います」と語っている。

　最新作は「ヒーロー」という存在をよりフィーチャーした作品で、「自分にとっての“ヒーロー”は？」という質問に、菅さんは「僕にとってのヒーローはアンパンマンですね。記憶違いじゃなかったら1回助けてもらったことがあります。僕が、おなかを空かせている時に顔をちぎって差し出してくれた。俺の記憶違いじゃなければですが（笑）」と話している。

　アンパンマンとチャポンが力を合わせて大活躍する予告編がYouTubeで公開された。「思い出すんだ！　お前がなんのために生まれてきか」と、やなせたかしさんの深い思いが込められた主題歌「アンパンマンのマーチ」の歌詞をほうふつさせるせりふも登場した。アンパンマンの仲間たち、チャポンが描かれたポスタービジュアルも公開された。

　最新作は、「アンパンマン」が描き続けてきた愛と勇気、生まれてきた意味と生き方を問う物語となる。空から落ちてきた不思議な男の子・チャポンは、アンパンマンたちと出会い、一緒に過ごす中で、誰かを助け笑顔にする喜びを知り、「ヒーローになりたい！」と願い、アンパンマンを兄のように慕うようになる。しかし、チャポンの出生の秘密を知るばいきんまんが現れ、衝撃の真実を知ることになる。「生まれた意味は自分で決める！」と、チャポンはみんなの笑顔のため、アンパンマンと一緒にばいきんまんに立ち向かう。俳優の蒼井優さんがチャポンの声優を務める。6月27日公開。

　「それいけ！アンパンマン」は、やなせさんの人気絵本が原作。1988年にテレビアニメがスタートし、翌1989年3月に劇場版1作目が公開された。2024年に公開された前作「それいけ！アンパンマン　ばいきんまんとえほんのルルン」は、興行収入が7億3000万円を超え、「映画アンパンマン」シリーズ最高のヒットを記録した。

　◇パンサーのコメント全文

　――ゲスト声優として参加することが決まった時の気持ちは？

　向井さん　2006年公開映画「それいけ！アンパンマン いのちの星のドーリィ」を見て、アンパンマンが大好きになりまして、特にロールパンナが好きで、アンパンマンこどもミュージアムへ一人で行ってグッズを買うくらい大好きです。今作のストーリーを読んで「絶対見に行こう！」と思っていたので、まさか自分が関わることができるなんて、本当にうれしかったです。

　尾形さん　娘がいるので、アンパンマンこどもミュージアムにも何回も行かせていただきました。今まで生きてきて一番うれしい仕事です。ほかに自慢できる仕事がないので（笑）、娘に自慢できる仕事だと思います。

　――アンパンマンと子供との思い出は？

　尾形さん　キャラクターがいっぱいいるので、娘のお友達とどのキャラクターが好きなのかというお話になったり、本当に偉大な作品なんだと感じます。娘はばいきんまんが大好きで、アンパンチでやっつけられてしまうといつも泣いちゃって。キャラクターのドラマがしっかり描かれるから気持ちが入ってしまうんでしょうね。

　――チャポン役の蒼井優さんとの共演について、気持ちを聞かせください。

　尾形さん　役柄的には敵になってくると思うので、気持ちで負けてしまうと迫力もなくなってしまうと思うので、絶対負けないように頑張ります。蒼井さんが本当にすごい方だと分かっている上で、負けないぞという気持ちですね。

　――アフレコに向けての役作りについて教えてください。

　向井さん　今作もそうですけど、「生まれてきた意味を問う」作品だからこそ、戦いの部分をしっかり演じなければそこに深みも出てこないと思うので、アンパンマンのことを思いながら、本気で倒しに行くっていう気持ちで役を入れていこうと思っています。

　菅さん　まだどんなキャラクターなのか見ていなかったのですが、名前だけを聞いて役作りをしてきました。どんなデザインか全くわからないですけど、こうじゃないかなと自分なりに考えて。めちゃくちゃ気合入ってます。

　――脚本を読んだ感想は？

　向井さん　いろいろなメッセージが凝縮された作品です。アンパンマンとチャポンの血のつながりを超えた絆が描かれています。我々（パンサー）も別に家族ではないですけど、これだけ一緒にやってきたからこその絆があると思っています。人間関係の中で、そういった絆みたいなものがすごく大事に描かれています。「生きる意味」は「自分で決める！」という、誰かに決められて、この場所で生まれてしまったらこう生きなければならないとかそういうことではなく、どこで生まれたって自分が好きなように生きる権利があるし、決める権利があるというテーマが、大人が見たら絶対に刺さる部分だなと思います。

　――自身にとってのヒーローは誰ですか？

　向井さん　僕はナインティナインさんです。お笑いを志したきっかけ、本当の原点です。「かっこいい！」「こういうなりたい！」と思ってお笑いを目指したので、ナインティナインさんは僕にとって本当のヒーローです。

　尾形さん　ヒーローって、誰かを見て「俺も頑張ろう！」って思える人だと思っていまして、そう考えると娘ですね。娘のためだったら体も張るし、坊主にもするし、蛇にも噛まれるし、何でもしますよ。

　菅さん　僕はアンパンマンですね。記憶違いじゃなかったら1回助けてもらったことあると思います。僕がおなかを空かせている時に顔をちぎって差し出してくれた。俺の記憶違いじゃなければですが（笑）。

　――最新作はアンパンマンをお兄ちゃんのように慕うチャポンの物語ですが、皆さんにとっての“兄弟エピソード”はありますか？

　尾形さん　みんな（パンサー全員）お姉ちゃんがいるんですよね。お姉ちゃんが4つ上なんで、僕のファッションを全部コーディネートしてくれて。お姉ちゃんのファッションに憧れていた時期がありましたね。

　向井さん　確かに尾形さんはちょっとマネ癖がありまして、僕が着ていた服を見て「どこで買ったの？」と聞いてきて。次の舞台で僕と全く同じ服を着てきました（笑）。そろいの衣装で、菅さんが忘れてきたみたいな見え方になってしまって。あんまり近場の人間のマネしない方がいいんじゃないかなとは思いました（笑）。

　菅さん　僕らは結構年が離れてるので、尾形さんが長男、僕が次男、向井が三男のような。トリオの中で兄弟のような感覚はあるかもしれません。

　――映画の公開を楽しみにしている方にメッセージをお願いします。

　向井さん　今回、映画「アンパンマン」最新作で声優をさせていただくことになりました。子供の時から大好きなアンパンマンの声優ができるということで、本当にうれしいです。

　尾形さん　私と向井が声を担当するのは、ロボ2号です。ばいきんまんがつくったロボ2号の強さを前に、チャポンとアンパンマンは苦戦します。みんなの笑顔のため、チャポンはアンパンマンと一緒にばいきんまんに立ち向かうのですが……果たしてどうなるのか、気になって仕方がありません。

　菅さん　私が声を担当するのは、ひなた村の村長であるニンジンさんです。アンパンマン初参加で、パンサー3人そろってのアニメ映画出演は11年ぶりになりますので緊張していますが、精いっぱい頑張ります！

　尾形さん　アフレコはこれからになりますので、しっかり準備をしてキャラクターの魅力、この映画の良さを伝えられるように全身全霊の演技をお見せします！　サンキュー！

　向井さん　原作者のやなせたかし先生の思いが込められた、アンパンマンの「愛と勇気」の原点とも言える感動作となっています。皆さん、ぜひ6月27日の公開を楽しみにしていてください。