ヒロシインタビュー(前編):作者の人柄が出ている漫画が好き!「シャコタン★ブギ」で高級車・ソアラに憧れた高校時代とは?
更新日:2018/10/02 10:00
「ヒロシです」のネタで大ブレイクした芸人・ヒロシさん。地元・熊本から福岡、東京…と引越しするたびにセット買いしたお気に入り漫画とは?また、巷で話題のYouTube「ヒロシちゃんねる」についても聞きました!
「シャコタン★ブギ」のようなナンパがしたくてソアラに憧れた
ヒロシ
――初めて漫画を読んだのはいつ頃ですか?
小学校の低学年の時に、楳図かずお先生の「まことちゃん」(楳図かずお/小学館)を初めて読みました。僕、鼻が悪くて耳鼻科に通ってたんですけど、そこに「まことちゃん」(楳図かずお/小学館)を連載していた「週刊少年サンデー」(小学館)が置いてあったんです。週に1回耳鼻科に行くのは嫌でしたけど、「週刊少年サンデー」(小学館)が読めるのは楽しみでしたね。
――自分で漫画を描かれたりはしましたか?
小学生の時は、楳図さんに憧れて漫画家になるのが夢でした。ケント紙やGペンのような漫画道具や、漫画の描き方入門書の「まんが入門(小学館入門百科シリーズ 10)」(赤塚不二夫/小学館)を買って、実際に4コマ漫画を描いたりしてました。
ヒロシ
――中学、高校時代はどんな漫画を読んでいましたか?
高校の時は「シャコタン★ブギ」 (楠みちはる/講談社) にはまってました。
ヤンキーが登場する漫画って、すごく喧嘩をしているようなイメージだと思うんですけど、この漫画はちょっと違うんです。主人公のハジメとコージが、ソアラという車でひたすらナンパをしに行く話なんです。
――「シャコタン★ブギ」 (楠みちはる/講談社) のようにナンパをした思い出はありますか?
ヒロシ
僕が高校生の頃、港に女の子の乗った軽自動車がいっぱい停まってて、そこを自分の車で順番に回ってナンパしに行くのが流行っていたんです。その時、やっぱりいい車のほうが成功率が高いんですよね。僕はずっと親の軽自動車に乗って声をかけていたので、あまり女の子が乗ってくれませんでした…。当時、ソアラに乗っていることは相当な武器になったので、ずっと「ソアラが欲しい」と思ってました。
――その後ソアラを手に入れることはできたんですか?
大学の時、車の整備工場でバイトをしていたんですけど、ある日ソアラが廃車で入ってきたんです。それを修理して、諸々手続きを踏んで、ようやく念願のソアラを手に入れたんですよ。
でも車を手に入れてすぐ、福岡吉本に入るために熊本から福岡に行くことになってしまって、実家に置いたままにしたんです。だからほとんど乗れなかったな。その後は親が使っていたんですけど、知らない間に廃車になってましたね…。
ヒロシ
作者の人柄や人生がにじみ出ている漫画が好き
――お好きな漫画に「ちびまる子ちゃん」 (さくらももこ、さくらプロダクション小萩ぼたん/集英社) を上げていただきましたが、印象的なお話はありますか?
まるちゃんが南の島に行って、プサディという女の子と出会い、仲を深めるお話が好きです。
まるちゃんが日本に帰らなきゃいけない日になってしまって、別れが寂しくてプサディが泣いてしまうんです。それを読んでいて、僕も一緒になって涙が出て止まらなくなってしまって…。
「面白い」と思う本でも、実際に声を出して笑えたり、感動して涙を流したりする漫画ってなかなかないから、「ちびまる子ちゃん」 (さくらももこ、さくらプロダクション小萩ぼたん/集英社) はすごい漫画だなと思います。
- 少女漫画 ちびまる子ちゃん
- 4.5 (1504件)
「ちびまる子ちゃん」 (さくらももこ、さくらプロダクション小萩ぼたん/集英社) は、熊本にいる時に1セット買って、福岡の大学に行った時にまた1セット買って、上京した時にも1セット買ったので…合計3セット持っていました。その後、売れてからも便所用・寝室用・居間用と追加で3セット買ったので、人生で一番読んだ漫画ですね。
作者のさくらももこさんの笑いのネタって、日常の些細な失敗とかそういったものが多いんですよ。僕のネタもわりと自分の経験をもとにしたものが多いので、通ずるものがあるのかもしれないですね。
ヒロシ
――大学時代はどんな漫画を読んでいたんですか?
僕は大学生の時、お金のことなんて何も知らなかったんです。でも、これを読んで“世の中はこういうお金の動きがあって成り立っているんだ”とか、お金の動きやお金の大切さを教わりました。
――青木雄二先生は実体験がすごい方ですよね。
僕も実際にホストをやってたから、世の中には綺麗事だけじゃないことがいっぱいある、というのはすごくわかるんです。青木さんも世の中の裏の顔とか、そういうことを知り尽くした人なのかなと思っているので、そういうところを自分に重ね合わせて読んだりしてましたね。
――「ちびまる子ちゃん」 (さくらももこ、さくらプロダクション小萩ぼたん/集英社) のさくらももこ先生や、「ナニワ金融道」(青木雄二/講談社)の青木雄二先生のような、自身の人生や考え方に共感ができるような漫画家さんに惹かれるのでしょうか?
そういうことなんでしょうね。漫画家さんの人柄や人生がにじみ出ているような漫画が好きなのかもしれません。
ヒロシ
小田原ドラゴン先生の漫画に衝撃を受けた
――大学時代は他にどんな漫画を読んでいましたか?
雑誌だと、「シャコタン★ブギ」 (楠みちはる/講談社) が載ってた「週刊ヤングマガジン」(講談社)を毎週買ってました。当時載っていたのはだいたい面白くて好きな漫画ですね。「工業哀歌バレーボーイズ」 (村田ひろゆき/講談社) とか。
――当時の「週刊ヤングマガジン」(講談社)だと、小田原ドラゴン先生なども読まれていましたか?
「おやすみなさい。」(小田原ドラゴン/講談社)を始め、ドラゴンさんの漫画は衝撃的でした。ドラゴンさんの漫画って、女の人や、モテる男の人には読んでもわからないと思うんです。多分、ピンポイントにモテない男だけがターゲットで、僕にはすごくぐっときたんです。
ドラゴンさんとは絶対話が合うと思って、mixiで探してメッセージを送ったことがあるんです。それから実際にお会いするようになって、最近でもたまにご飯を食べに行ったり、何回か一緒にトークイベントをやったりしました。
ヒロシ
写真:原恵美子
プロフィール
ヒロシ
1972年、熊本県出身。「ヒロシです」から始まる自身の失敗談などを題材としたネタで大ブレイク。お笑い活動だけでなく、俳優やラジオパーソナリティ、執筆活動など幅広く活躍。近年では自らの趣味であるソロキャンプ動画をYouTubeに投稿しており、チャンネル登録者数は15万人を突破するなど根強い人気を誇っている。毎週金曜夜10時24分から絶賛放送中の「迷宮グルメ 異郷の駅前食堂」(BS朝日)では言葉も通じないような異郷の地で、その土地ならではのローカルグルメなどを紹介している。
◆「迷宮グルメ 異郷の駅前食堂」 公式サイト
http://www.bs-asahi.co.jp/ikyou_ekimae/
◆Youtube「ヒロシちゃんねる」
https://www.youtube.com/channel/UC_ak3ZurSDtT3Kv1RFdrgiA
◆有限会社ヒロシ・コーポレーション
◆ヒロシ 公式Twitter
https://twitter.com/hiroshidesu0214
※上記リンクは外部サイトに接続します
“さくらももこ”は小学3年生。とても小さくて女の子だから“ちびまる子ちゃん”とよばれている。 ...