5.0
せつない...
この人達はほんとにいい人たちなのに、ラストの展開が本当にせつない...本人たちがそれほど悲しんでいないのがまだ救いだけど、どうにかならなかったのかと思ってしまう。。
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この人達はほんとにいい人たちなのに、ラストの展開が本当にせつない...本人たちがそれほど悲しんでいないのがまだ救いだけど、どうにかならなかったのかと思ってしまう。。
何度読んでも最終話で泣いてしまいます。
なんの涙なのか、と聞かれても上手く答えられないけど、とても複雑な気持ちになります。
夫婦愛?高齢者社会?老老介護?全て含まれているとおもいます。
ラストの手をつなぐところでもう涙です。
読めばきっと誰でも、このご老人夫婦の間に流れる平和で穏やかな雰囲気を好きになると思います。絵柄も世界観もなんとなく懐かしいような愛くるしい感じがして、そこからの急展開に胸が苦しくなりながらも最後まで二人を見守らずにはいられません。
正しい、間違いだけで判断できない問題で、難しいですが、ご夫婦の信頼関係に感動しました。
とても切ない話です。
でも、決してあり得ない話ではなく、かんがえさせられました。
愛する人と一緒に最期を向かえる…
この世でこれ以上の幸せがあるでしょうか?
それなのにどうして涙が出るのでしょう。
2人が天国でまた一緒にいられますように。
日々の営みを慈しみながら、それぞれの胸の内にある地獄もまた毎日のなかにある。
その地獄に目を逸らすことがどうしてもできなかった、人間のしわざを引き受けることを課したのではないかな、と。
静かに描かれているほど、終盤に圧倒されます。
これは、絶対にハッピーエンドではない。かといって、バッドエンドなだけかと言うと分からない。
お互いを思いやった結果、こういう選択をしたのだということ。
答えの出ない命題を見せられた。
介護や老後、家族のありかたについてすごく考えさせられる作品でした。
自分の仕事柄もあり、大切な家族や友人、お客様にも是非読んでもらいたい、そして感想を聞いてみたいと思うようなお話でした。
色々な問題が幾重にも重なって、最終的に心中、という形になってしまったけれど、不思議とどろどろと暗い感じはありません。我々も、最期までお互いを思いやれる夫婦でありたいと思います。
最初は孤独死や、高齢社会の問題をテーマにしているのかと思いましたが…
読み進めていくたびに雲行きがあやしくなり…
何が正解なのか、これでよかったのか…
複雑な気持ちで読み終えました。