【ネタバレあり】ひとときの恋人のレビューと感想(4ページ目)
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ロブはきっと喜んでるはず。
あらすじを読んだとき、本編を読み始めたとき…なんて重いストーリーだろうと思いました。ハーレクインにかつてこれほど重いストーリーがあっただろうか、と。戦地で戦友を亡くしたブロック。夫を亡くし絶望の殻に閉じ籠ったキャリー。戦友であり、キャリーの夫であるロブから死に際にキャリーを殻から出してほしいと託され、物語は始まります。重苦しい雰囲気で始まりましたが、読み進めていくと、ブロックのジョークやギャップある行動に次第に笑顔を取り戻していくキャリーに読者である私もホッとしました。夫を亡くした(戦友を亡くした)絶望から立ち上がる中に新たな葛藤が生まれ、お互いを意識し始める二人。けれどロブを想ってかなかなか踏み出せません。キャリーはブロックと離れて、ようやく気がつきます。最後は二人がお互いの気持ちを告白しいつもどおりのハッピーエンド。
私はこの作品を読み終えた後、なんだかロブがこの作品の中に度々登場する「空」だったように思えました。
キャリーを見守る空、ブロックが語りかけた星空、キャリーがブロックを好きだと自覚したときの青空。二人がハリケーンでキャリーの家に二人きりの時はヤキモチの大雨、そして二人がお互いを好きだと告白したときの雨はロブの涙だったのかもしれないと。けれど、1番最後は二人の笑顔と青空がありました。きっとロブはこの二人が一緒になることを誰よりも祝福してるのでしょうね。
この作家さんの絵も綺麗で好きなので全部買ってます。今後も楽しみにしてます。by 縞志摩- 26
5.0