【ネタバレあり】[小説]夜の舞踏会 公爵夫妻の幸せな契約結婚 【SS付】【イラスト付】のレビューと感想
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母親の格言が凄い
19才の子爵令嬢フィルデリアは、奔放で傲慢な毒婦と悪名が高い。彼女は夜会でダンスを申し込んだオルレアン公爵アルベルトを公衆の面前で辱めた。
アルベルトは母親と従弟カートナーから早く身を固めるよう催促されていた。結婚によりもたらされる新たな揉め事を憂慮した彼が挙げた結婚条件は、身分が低い貴族で親に野心がなく、結婚持参金は高いほど良いこと。その条件に合致したのがフィルデリアだった。
結婚式当日、誓いのキスまでも拒絶する彼女に嫌われていると悟った彼は「法律上の夫婦でさえあれば良い」と契約結婚であることを告げた。嫌いなはずなのに、フィルデリアが気になって仕方がないアルベルトは苛立っていた。
社交界での噂と彼自身が持った印象や、使用人から聞く話が乖離しており、本当のフィルデリアがわからなくなっていたからだ。ある夜会で彼女に近づき、不埒にも組み敷いた男を捕らえて真相が明らかになる。
美しいフィルデリアを慰み者にしようとした幼馴染みの男達によって男性恐怖症に陥った彼女が、わざと悪評になるように振る舞っていたのだ。アルベルトは心の傷を埋めるべく、慎重に優しく彼女との距離を徐々に縮めていく。
次第に異性としてアルベルトを愛し始めるフィルデリア。繊細なくせに鈍感で不器用な2人が、契約結婚から、やがて唯一無二の存在になるまでの話。
社交界での悪い噂が、家名を傷つけ家族を困窮にすることに気づかない貴族の娘っているのかな?男性恐怖症を克服するまでの過程が長いのに、アルベルトに身体を許す心理描写があっけない。一方で、アルベルトの初夜や翌朝の気遣いや振る舞いが本当に優しくて羨ましくなる。
アルベルトの母親ウィリアが語る「誰かひとりを選ぶということは、他の誰をも選ばないということであり、相手に自分を選ばせるということは、自分以外を選ばせないということ。その覚悟もなく結婚などあり得ない」の言葉に深い感銘を受けた。by 匿名希望- 2
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5.0
すれ違いの末
色々な問題を、一つ一つ二人で解決し、幸せになっていくのが、読んでて良かったです。
誤解や、互いの抱える問題を、根拠よく二人で解決する二人の誠実な姿に、惹かれました。by 匿名希望- 0
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4.0
前半の重苦しさに比べて後半いちゃいちゃ甘々だったのでちょっと頭を切り替えるのが大変でしたが(笑)、面白かったです。
物語としては重要なエピソードの結末が後付けだったり、思いの外尻すぼみで終わったので、その点は少し消化不良ではあるのですが。
ヒロインは過去のトラウマで男性恐怖症なのは理解出来るのですが、繊細であれほど良くも悪くも天然な彼女に悪女を演じられるのか、とそれだけはちょっと「?」と思いました。
ヒーローは、我慢強いなあ!と。(笑) 頑張ったね、思いが通じ合って良かったね! と思いました。(笑)by ヨネコ- 4
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3.0
タイトルが意味を成していない…?
うーーーん…
内容も読後感も悪くはないんだけど、ちょっと違和感があったり、タイトルが合ってないというか意味を成していないというか…
過去の事件から男性に対して重いトラウマのある主人公を慮って大事に大事に解して治していく物語でした。
貴族の娘が、自分の行動が家柄に関係するのは育った環境の中で理解していて当然なのに、それに気づかなかったこととか、主人公のトラウマにここまで辛抱強く寄り添い付き合ってくれるひとがいるかなあ?とか、ちょっと違和感がありました。
めちゃくちゃ悪いわけじゃないけれど、ptも高めなので、もうすこし完成度の高いものがほしかったかな。
タイトルと内容もさほどリンクしていないし…
でも、楽しめましたよ。by 匿名希望- 3
3.0