【ネタバレあり】公爵と花飾りの乙女のレビューと感想

ヒロインの初恋が実って良かったなと思います。
最後になって出合いのシーンを思い出すのも感動的でした。

中世の氏族制度に於けるロミジュリ婚⁉

…諸民族は,各々の文化を融合させ,王朝の宗主権の下,独自の通貨と議会を持ち,高度な自治を維持していた。(氏族制度が成立していた)…首長,氏族長(族長)=大地主であり,元々,カチク商人や豪商,豪農等が,貴族達の負債を引き受ける代わりに地所を譲り受け大地主となり,大地主達の中から選抜され族長となる者も現れた。其れが,この物語のキルクレイグ族長であり,ヒロインはその族長の娘。王朝に従いつつも,完全な自治権を有した氏族は,互いに勢力争いを繰り返し,境界線を巡る抗争が絶えず,戦争に発展する事もあった。そんな折マクナーンの首長の甥が牛泥棒の罪で敵対するキルクレイグ族長に捕らわれる。当時,若者の通過儀礼として,敵対氏族から牛を盗む事が互いの氏族の掟になっていた。氏族間で係争が起こった場合は,族長同志が代表判事として法廷出席し,賠償制裁を命じられた側はそれに逆らう事を許されず,復讐行為に及ぶ事は固く戒められた。マクナーンの首長でもあり城主でもあり王の側近でもある公爵は,甥を告訴されない条件付きで,政略結婚の申し入れを受ける事になる。爵位を手に入れ,長い間,反目しあってきた両氏族が手を組み,ハイランド一の勢力になる事がヒロインの父親の狙いだった⁉しかし,この二人,何故か10年前に面識があり,ヒロインにとっては丘の上の王子様的な存在⁉公爵にとっては,出逢いの記憶はあった様ですが,ヒロインがまだ子供だった為,さほど眼中に無かった様ですが…⁉結婚式でベールを上げて,初めて顔を確認した時,ヒロインの余りの美しさに公爵の時間が止まります。しかし,この段階では,公爵は何の恋愛感情もありません。公爵の従兄弟の母親代わりになって,一緒に遊んだり,添い寝してあげたり,甥の事件を危険をオカして独断で解決したりしていく内に,公爵から徐々に信頼を得ていきます。公爵とヒロインの寝室が隣り合わせになっており,隔てた壁には秘密のドアがある。在る時,公爵側から訪ねてくるのですが,先客の従兄弟と添い寝していた為に,公爵はお休みのkissをしただけで退室⁉…余りにも残念過ぎて従兄弟を頭の中でぶん殴りたくなるシーンでした(笑)…その後は下女に殺害されそうになるわ,すったもんだあるわ,ヒッチコックのサイコサスペンス並みに盛り上がった処で王子GET⁉(笑)…でも悲しい哉,社会背景が難しい上,スキンシップ無しの性技ゼロ⁉重い⁉