【ネタバレあり】累のレビューと感想（14ページ目）

タブーなテーマ

美と醜をストレートにテーマにしていて、すごいです。口紅をしてキスをすると、相手と24時間だけ顔のみ入れ替わる。その能力でトップ女優に成り上がった累。出てくる人がみんないろいろ抱えていて気の毒。特に野菊。もっともっと幸せになってもらいたかった…。でも、本当にハラハラして本当におもしろかったです。

一気読み

物語のスピード感、キャラの魅力でグイグイ引っ張られ、一気読みでした。母親の稀代の美しい女優から恐らく受け継いだ力でどんどんのしあがっていくのが痛快。

小説も

大変おススメです。松浦先生の小説の表現も素晴らしいですよ。漫画の表紙は絵画のようにとても美しく、松浦先生の描く女性たちは美麗で読んでて楽しいです。演劇も迫力ある表現で、サメロの舞台観たいと思わせてくれます。累がまた羽生田さんと組んで舞台に立つような気がして終わったのは最高でした。

残酷

まだ私が見ている段階では、かさねの顔が見えません。でも口が大きく避けて恐ろしい顔なんでしょう…ね…
日本でも母親が、有名な美人女優だけどその娘は…な人多いけど、なかなか苦しいんだろうな。
それでもやはり小学生の残酷さは見ていて辛い。ハッピーエンドばかりでは飽きてしまうけど、ちょっと気持ちが重くなる漫画でした。

美人女優の醜い娘が形見の口紅を使って他人と顔を入れ替えて女優として成功する。
凄く面白かったです。一気に読みました

内容も深く度肝を抜かれたシーンがたくさん

ここまで、糸が絡まり合うような内容の漫画は、30年ぶりに出逢いました！映画が衝撃だったので、原作を読みたいと思い、購入しました！！漫画の内容の深さに、、本当に度肝を抜かれ、絡まり合った糸は全部繋がっていたので、本当にビックリしました。作者さんの画力もセリフも凄まじく、各々の心情が伝わってきます。この漫画を映画化した勇気は凄いです。購入して良かったです!!

母の残してくれた口紅でキスをすると欲しい人の顔が手に入る。
不思議な話ですが、主人公に対するイジメや周りの対応などを見ていると…主人公を応援したくなる気がします。

ちょっと怖いけど‥…

無料配信で読んでみてはまりました。母親譲りの演技力と醜い顔、それでも舞台に立つ喜びを知ってしまったら‥…原作を読みきる前に映画をみてしまいましたが、面白かったです。

評価変更

最初少しだけ読んで、当時は星3つでレビューしましたが、最後まで読んだ結果、星5つに評価を変更します。

酷評もあり、評価も微妙な漫画ですが、万人受けしやい、読みやすい漫画では無いからだと思います。
残酷な表現もあり、マイナス要素が多い漫画なので読み進めることができない方もいらっしゃるかと。

人の奥底にある、優れた者への羨望・妬み・嫉妬。
醜い者に対する哀れみ・嫌悪・憎悪。
誰しも大なり小なり必ずあるのではないか。
それが大げさに、でもリアルに、何故か共感してしまう程に描かれています。

醜い主人公が、優れた容姿を持つ者と口紅をつけ口づけをし顔を入れ替えることで、成功者の道を歩む。
顔の入れ替えの効力は12時間。
美しい容姿と醜い顔の生活が交互に繰り返されます。
しかし主人公は女優の才能があり、顔を入れ替える事により演劇会の頂点に届くまでに成長していく。
優れた容姿を持ち、誰もが羨む成功を勝ちとり、醜い時の自分がどんどん遠のいて行く。

この賞賛は一体、誰に向けられているものなのか？
美人の自分？それとも醜い自分？
醜い自分であるはずがないと言う強烈な自己否定。

自分とは一体なんなのか？
本当の美しさとは？
美しさに囚われ身も心も鬼の様になってしまった自分。

読めば読むほど沼にはまるような、しかし光と陰のコントラストがはっきりと描かれており、引き込まれる作品です。
周りのキャラクターの心情や、もつれ方もキチンと表現されており、キャラクター一人一人のストーリーも面白い。

最終話は、個人的にはこの漫画の最後に相応しい終わり方だなと思いました。
美しさと言う呪縛から解放されていく未来になるのかな、と言う描き方をされており、周りのキャラクターも過去の出来事を乗り越え未来に向かって進んで行くような描き方でしたので、読後感は悪くないと思います。

人間の奥底にある心理や感情をリアルに表現した、良い作品でした。

映画化されましたね。映画は観ていないし番宣の映像のイメージで漫画を読みました。思っていた中身と違いました。いい意味で。自分の外見の醜さで幼い頃から周りからイジメにあい暗く深い劣等感まみれの累…。大体の人は深さは違っても累の気持ちがわかると思う。なりたい人とキスをすればその人の顔が一瞬でも手に入る。そんな口紅私も欲しい。でも、それを知った後の自分の心がとても怖い。