4.0
ヒーローの明るさ
話としてはかなりダークな部分があるのだが、物語としては、とても救われている。
その理由はもう、白鳥タツヒコという主人公の「生き方の明るさ」以外にはないと思う。
ともすれば陰惨な世界の中で、タツヒコは、場違いなほどに圧倒的な真っ直ぐさでもって、明るく生き抜いている。
そういう意味で、タツヒコは「ダークヒーロー」などでは全くない。
ダークなのは作品の世界観であって、そのど真ん中で無邪気に、無鉄砲に、無意味なくらいに眩しい明るさを放つのが、この漫画のヒーローだと思うのだ。
- 9