【ネタバレあり】ヒミズのレビューと感想

悲しい行き止まり

三十代になってから初めて読んだ。
十代の頃に読みたかった気もするし、読まなくてよかった気もする。

陰鬱な純文学のようでありながら、例えば化け物の描写なんかは「漫画」にしか出来ないことをちゃんとやっていて、素晴らしい。

「僕たちがやりました」という漫画で、主人公のトビオは、「普通でいい」という価値観を持って生きる中で、その難しさを知っていった。
「ヒミズ」の住田君は、初めから知っていた。
「普通に生きる」ことが、自分にとって、どれほど難しいことなのかを。
「普通でいい」なんて呑気な「価値観」じゃなかった。
「どうか普通でいられますように」という悲しいくらいに切実な願いであり、希求だった。
それだけなのに。
ただ、普通に生きたかっただけなのに。
それだけのことがどうしても出来なかった絶望感と、寂寥感に、胸がつまる。

古屋 実は 天才だあ！

この作品を 読むのは 苦しかったです。
でも、確実に 言える事は 古屋 実は 天才だあと いう事です。
主人公の 過酷な 運命。
まだ 中学生なのに 親に 捨てられて わたしは、可愛そうだと思います。
その事が 彼の人生を 狂わせたんだと。
そして
周りの 人間が 皆 事件を 起こす悪い奴等です。
なんだか、すくいようが ない 世界感は やはり、古屋 実の 素晴らしいさだと思います。
ラスト 凄く 事に なりませすが ぜひ 読んで下さい。
素晴らしい 作品だと思いました。
狂気の 世界に どっぷり 浸かってみて下さい。

映画より原作がオススメ

映画は染谷将太さんに二階堂ふみさんという素晴らしいキャストなんだけど…二人がちょっとキャラ変してるのと追加要素が個人的にしっくりこなくて、断然原作が好きです。
ああ、でもラストは映画みたく救われて欲しかったなぁ〜…原作の過程で映画のラストだったら最高だったのに…

やっぱり最後はこうなるか…。
悲しい終わりかたでした。本人のせいじゃないのに、どうにもならないことって悲しすぎる。
誰か救ってあげてもいいじゃん！
切ない気持ちになりました。

本質

恐らくは、自ら死に至った人達の本質を描いているのではないだろうか。
見えないようでいて、すぐそこにいる闇の深淵を。

切ない

終始、重たい感じの描写が続きます。
考えさせられる場面が多々あります。
この作品は人をかなり選ぶところがあると思います。

中学生が背負うには過酷な人生

稲中卓球部の後にヒミズを読んだのでかなりこちらも衝撃的でした。
中学生が背負うには大き過ぎるもの。見たくなくても見えてしまうゲテモノ達。
もう少し心を開ける大人がいれば主人公は救われたのか。どうやっても無理だったのか。
モヤモヤしながらも読み進めてしまうお話。

悲しい作品です。
救いはないしドツボだし回りの大人は最悪だし。
唯一彼女がそばにいるけれど、でも何もならない。
読んだ後ズドーンと落ちますが、人生もまたハッピーエンドばかりの人間ばかりじゃないしこういう人生もあるのかもしれない。

面白い

稲中を書いた作者さんと同一人物とは思えない（笑）
とても面白いけれど、結末はわたし的には残念でした。

、、、どうにか頑張ってハッピーエンドだったと思いこみたい！

私は好きな作品なんだけど…

私は好きな作品なんだけど、人を選ぶかも知れない。
この人の書くシリアスな話の心象風景の描写とか化け物とかが、いつも凄い深いなぁと思う。
ただこの話は正直救われない。住田くんはそんな結末しかなかったのかと思うと胸が痛い。