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あらすじ

ある夜、ひとりの少年が1本のペンを手に、少年院から脱走した。その男の名は水代元。2年前のある忌わしい事件の犯人として捕まり、少年院に収容されていたのだ。元は、幼い頃から絵を描くのが好きで、人の心の中に浮かんでいることを絵にできる不思議な少年であった。十数年前、元は、近所に別荘を持っていたスティーブ・コールドマンに絵描きとしての才能を認められ、可愛がられていた。そして静養のために別荘を訪れていたスティーブの娘・エミを紹介される。初めて出会ったエミの前で、元は部屋の壁にいきなり絵を描き始める。それはエミが最近ねだっていたブルテリアの絵であった。喜んだエミは数年ぶりに笑顔を取り戻すのだった。それから、元の幼なじみの鉄矢を含めた3人の付き合いが始まった。そんなある年のエミの誕生日、エミは元にひとつ頼みごとをする。それは、20歳になるまで、誕生日に自分の絵を描いてくれというものだった。そう、2年もの時間を少年院で過ごしてきた元が脱走をしたのは、このエミとの約束を果たそうとしたからであった…。

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    第20話・縄文人
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    第21話・ノン
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みんなのレビュー

  1. 評価:5.000 5.0

    雨ニモ負ケズ

    宮沢賢治の書いた「雨ニモ負ケズ」そのもので、人のために自分を犠牲にし、相手が幸せなら自分も幸せ、いつもにこにこ笑っている、そんな慈愛に溢れた主人公「ドンちゃん」の作品です。

    10年以上前、自分を強く保てず心が壊れかけていたとき、自分自身を見つめ直すためにこの本をもらいました。
    人を思いやること、人を愛すること、自分の罪を認め省みること、人生はやり直しがきくということ、たくさんの大事なことをこの本で教えられました。読んでいてツラい箇所もありましたが、私にとって人生のバイブルです。

    若くしてこの世を去ってしまった土田先生の代表作と言っても良いと思います。ドロドロとした人間臭さがとてもリアルに描かれた作品です。

    by 匿名希望
    • 10
  2. 評価:4.000 4.0

    胸を打たれる

    ネタバレ レビューを表示する

    父親にD○を受け、食事もままならないドンちゃんに優しく接したのはエミの一家だった。
    育ちのよいてっちゃんと3人が成長していくある日、てっちゃんの起こした山火事の犯人として自ら濡れ衣を被り刑に服する。エミとの誕生日に絵を届けるという約束を守る為に脱走。エミとドンちゃんの絆に嫉妬にかられたてっちゃんに殴られ、エミが到着、
    「てっちゃんを想い続けることがドンちゃんへの恩返し…」この心境こそ、ドンちゃんとエミ二人だけが共有する菩薩の世界…涙が止まりませんでした。

    これから 三人はどんな展開になるのか、
    読み応えのある作品。

    • 1
  3. 評価:5.000 5.0

    ネタバレ レビューを表示する

    ドンちゃんの清らかさに、まわりの人間も否応なしに変わってしまうくらいの影響力。
    それを悪用する人もいるけど、理解してくれる人もいて、それに救われてました。親友のてっちゃんも、ひどい!!と思っていましたが、苦しみぬいて、浄化されていくさまは、圧巻でした。何回も読みたくなるすてきなマンガでした。

    by 匿名希望
    • 1
  4. 評価:5.000 5.0

    買ってしまいました。

    絵柄も好みじゃないし、暗い雰囲氣の続く話も好きじゃないのに、続きが気になって買ってしまいました。気になるのは物語の中で、唯一分からないドンちゃんの気持ち。自分を守ろうとしないドンちゃんが何を大切に思うのかが、未だに腑に落ちない。読み続けると、いつかそれがわかるのかな…。

    • 0
  5. 評価:5.000 5.0

    人のキレイさやきたなさ、優しさや醜さ、強さ弱さ、世の中のズルさや救い、どうしようもないことなど全てが書き込まれた作品で、読んでいていつも切なくなり苦しくてなるけど、読むのをやめられない。土田さんはやはり天才。早過ぎましたね…

    • 3

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