3.0
後妻の尻に敷かれるバカ男親たちの話
白雪姫やシンデレラのように、嫡出の娘にも関わらず、ヒロインが後妻やその連れ子に虐められるって話、山のようにあるけれど、どうしてそうなるのかよく分からない。それだけ男って、女(後妻)に弱いわけ?よくもまあ、自分の血を分けた娘が酷い目にあっても、気付かず?見て見ぬフリをして?あるいは一緒になって虐げる?バカ親になれたもんだ。貴族や王族って、血筋が全てだと思っていたけれど、これだけ実の娘より後妻の家族のほうを優遇するパターンの漫画が多いと、もう一度中世貴族史を調べ直す必要がありそうです。
だからこのお話も、ヒロインアイネスに火傷の疵があるということ以外は、他のシンデレラものとあまり大差ない感じ。その火傷の件も、割と早い段階で周知・解決されるので、タイトルの「キズモノ令嬢」だけでは、あんまりストーリーを引っ張れないかなぁ。もちろん「キズモノ」には、火傷痕の他に、離婚して戸籍についたキズや、これまで虐げられてきた心の傷という意味も、含まれているとは思いますが…。
画に関しては、好みが分かれるところ。でも、悪辣義理姉ラテニアの醜悪さを表現する上では、ぴったりハマっているとだけ申しておきましょう。
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