【ネタバレあり】スケアリー・キャンパス・カレッジ・ユニバーシティのレビューと感想
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新時代の「学校の怪談」
「大学生の"欲"が呼び込む青春怪談」がキャッチコピーで、何じゃいなそりゃ、という感じである。
要は「大学生活」をモチーフにしたオカルト漫画で、サークルとか講義の代返とか一人暮らしとかバイトとか、キャンパスライフにまつわる諸々にオカルトを絡めた作品になっている。
と、こう書いても伝わらないだろうから、ホラーというかオカルト漫画好きの方は、是非一度読んでみてほしい。
読み始めたときは、呑気なコメディタッチも相まって、ホラー漫画としては完全にイロモノ扱いしてナメてかかっていたのだが、プロットの組み立てといい、怪異の落としどころといい、サスペンス的な意味での切り返しといい、なかなか堂に入っていて、おいおい、これ本格派じゃねえか、と襟を正した次第である。
真剣に読んでみると、コメディとホラーのバランス感覚は絶妙であって、そのコメディ部分が、作品の孕んだシリアルな側面をドラマチックに盛り上げていることもわかった。
特に、舞台が大学であることを最大限に活かした文化祭のステージのシーンは本作のハイライトであり、ホラーとは全く別の意味で鳥肌が立った。
紛れもなく新しい。
これは新時代の「学校の怪談」だと思う。
大傑作ホラーとは言わないが、これはいい拾い物をした、と満足できる良作。
完全に打ち切りのラストだけ、残念でならない。by roka- 3
4.0