マンガ 大地の子

あらすじ

1966年、中国では文化大革命の嵐が吹き荒れていた。敗戦によって日本から見棄てられ、中国の人々からは「小日本鬼子」と蔑まれた陸一心(ルー・イーシン)は、スパイ容疑をかけられ、内モンゴルの労働改造所へ送られてしまう。耐えがたい苦難を受けていた一心だが、日中国交正常化を経て「製鉄所建設」という中国の威信をかけた国家プロジェクトに携わることになる。しかしその技術支援を行うのは、彼を棄てたもうひとつの祖国である日本の企業であった……。二つの祖国に翻弄されつつ、自らの生き方を探し求める一心に待ち受ける運命とは――。戦争と平和を問い続けた国民的作家・山崎豊子の不朽の名作『大地の子』(文藝春秋刊)のコミカライズ!

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みんなのレビュー

  1. 評価:5.000 5.0

    実話

    たしか山崎豊子さんが 長い時間をかけて中国で取材して書かれた実話だったと思う。当時、中国での取材は困難で山崎さんだから出来た。小説を読み、ドラマも見ました。簡単に言えば、当時に生まれなくて良かった。二度とこの様な時を避けなきゃならないのに、今現在 世界は狂ってる。世界平和は来ないのかなぁ。この作品は 読むべきです。内容殆ど忘れてしまったので 読み進めます。

    • 51
  2. 評価:5.000 5.0

    苦しい・・・

    戦争に巻き込まれた子供が力強く生きるストーリー。
    序盤、自分の力では何もできず運命に流される姿は見ていて苦しいです。
    中国人からしたら日本人はそれはそれは憎いと思いますし、差別されるのも仕方ない環境だと思います。
    それでも命を粗末にしてはいけない、と懸命に生きる姿を見ていると涙が出ます。
    今よりも命を失う機会は多かったからこそ、命の大切さを感じている・・・というのが身に染みて分かる漫画でした。

    • 25
  3. 評価:5.000 5.0

    若い人ほど読んでほしい作品

    昔、父とドラマを見てました。
    確か、上川隆也さんが主演で妹役が歌手の永井真理子さんだったと思います。
    未だに印象深くて忘れられない作品です。
    まさか、めちゃコミで漫画として再び再会するとは…
    最近はやってはいませんが、小学生の頃、毎年同じ季節に残留孤児の方々が来日しテレビで肉親を探す番組をやっていました。
    その頃はよくわからなかったけど、その数年後に大地の子のドラマを見て、すべて繋がり、同時に悲しくなったことを憶えています。
    戦時中を知っている方々が少なくなる中(特に満州に渡った方達)戦争を知らないこれからの子供達にも読ませたい作品だと思います。

    • 11
  4. 評価:5.000 5.0

    懐かしい

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    子どもの頃 ドラマを すごく入り込んで観ていた記憶が残っていて
    未だに時々『もう一回観たいな』と思っていた作品なので迷わず読み始めました。

    内容はうろ覚えだったけれど、
    ドラマの最終回で
    上川隆也さんが 雄大な自然を見ながら『大地の子です。』と言っていたシーンだけはしっかり覚えていて
    漫画でそのシーンをまた観ることができて嬉しかった。

    戦争の悲惨な歴史を知ることができる貴重な作品です。是非読んでほしい。

    • 11
  5. 評価:5.000 5.0

    戦火の声が聞こえる今だからこそ

    無料連載を決めためちゃコミさんに拍手です。
    私も、ドラマを見て原作を読破した一人です。
    原作者の取材力の深さ、作品への思いの強さが、戦争を知らない若造さえ魅了した作品でした。
    原作のエピソードはどれも強烈で、現代の私たちでは顔を上げて強く生きることなど不可能に近いようにかんじたものでした。
    それでも、出自を恨むことなく、中国も日本も見捨てることもなく、実の親にも育ての親にも誠実な姿勢を崩さなかった主人公の強さにただただ胸打たれました。

    この作品のコミカライズは、やってくれてありがとうと、拍手したいくらいです。
    原作は本当に素晴らしいのですが、山崎豊子先生の作品は、読み手の気力体力もっていかれます。それだけのエネルギーで書かれたものとは思いますが、強すぎなんです。
    どちらかといえばさっぱりとしたこの絵柄なら、原作のパワーを削ぐことなくストーリーを味わえると思います。

    そしてなにより私が忘れたくないと強く思うのは、主人公が中国ではエリートの部類の教育を受けることが出来た幸運があったとはいえ、国に対してもの申すことなど出来ない一人の庶民だということです。
    いつの時代になっても、戦争を起こす人間は一番安全なところにおり、戦火に巻き込まれて理不尽な思いをするのは力なき庶民だということは、繰り返される負の歴史だと思うので。

    • 10

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