フクロウ男
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あらすじ
人間界に紛れ込んだフクロウの化身に出会ったら、同じ鳴き真似を返さないといけない――都市伝説に取り憑かれた「僕」が、現実世界に“フクロウ男”を解き放つ……。直木賞作家・朱川湊人の傑作短編『フクロウ男』(文藝春秋社刊『都市伝説セピア』収録)のコミカライズ!
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みんなのレビュー
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虚実の振れ幅
自らが「都市伝説」になる、という妄念に憑りつかれた男の話。
私がどうかしているのかもしれないが、主人公の気持ちは、何となくわかる。
私も都市伝説になりたーい。
ただまあ、主人公の狂気のリアリティーにはそれほど説得力がなく、はっきり言って、客観的に見れば嘘臭いことこの上ない話なのだが、何となく勢いで押しきられてしまった感がある。
そういう意味では、力のある表現だったのだろう。
これは原作がそうなのだろうが、現実と妄想が虚実ないまぜになった作品世界を、とても上手に構築していると感じた。
読み終えて、いったいどこまでが現実だったのだろう、と考え出すと、その振れ幅は0から100まであるような気さえしてきて、それがちょっと、怖かった。
「現実か妄想か」みたいな作品はそれほど珍しくはないけれど、ここまで異様な振れ幅を持った作品というのは、あまりない気がする。
ラストの返し技もなかなか上手く決まっていて、短くて良質なものを読んだな、という気分に浸れた。by roka- 14
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5.0
買うつもりなかったのに…!
なんとなく怖い話を探していて、偶然見つけたので読みました。結果、すっごい面白かったです!
都市伝説ってこんなふうに作られていくのかな、なんて思いながら読んでたら、まさかの展開…!!
想像もしてませんでした。
妄想と現実がごっちゃになってくお話って、個人的にツボなんですよね。
原作が有名な方みたいですが、ストーリーすごくよかったです。他にも読んでみます。
キャラの絵もめっちゃ格好よくて、課金の価値がある久々当たりでした。by あみ子- 12
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5.0
面白かった
怪奇に憧れ、囚われた主人公の欲望はわからないでもない。でも幻想の伝説になろうと実際に行動する主人公の思想は理解しきれない。そこに到達できた時、私もまた『そちら側』の人間に変態した、ということになるのだと思う。
ただこの物語に畏怖し、嫌悪しながら、達成した主人公の悲劇と幻想を楽しむ。
言ってしまえば思い込みの強い愉快犯の完全犯罪なのだけど、その指摘は物語として楽しむ分には野暮である。幻想は幻想だから美しい。by ととろぼ- 3
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4.0
こわいけど、つい読んでしまった。
現実世界と脳内の妄想が
絵で一体化してるシーンもあり、
どこまでが現実世界か
境界線が分かりにくいところも少しある。
でも何となくなら分かった。
新たな都市伝説じみた存在を
世の中に流行らせたい主人公。
地道にウソのウワサを流すに留まらず、
ついに自分でその存在になりきってしまう。
こわくて悪い予感しかしないけど
続きが気になりました。
ポイントがあるときに
また続きを読みに来たいです。by ツツピィー- 4
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4.0
主人公の小物感が良かったです。
語り継がれる様な存在になりたい主人公が自らを怪談として昇華させようとする話でした。実際に描きたかったのは、そこではなく中盤以降の感情のうねりだったのかも知れませんが、詳しく書くとネタバレになるので控えます。
リアルで考えると怖い事この上ない描写がありますが、漫画という媒体としてみると主人公がやっている事はインパクトに欠けます。私はそれが良かったと感じました。
本人は「大業を成した!伝説だ!」というテンションで深みにハマっていきますが、内面・願望を読者が知っている事で矮小な小物に見えるのが好きでした。
個人的にラストはもう少し先まで見たかったです。
如何とも捉えることができる様で、実際には狭い幅に留まってしまっている様に感じたので、それなら作者様のイメージする終着を見たかったです。by michael046- 2
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