【ネタバレあり】ふしだらなインセンスのレビューと感想

もっと読みたい！

かわいくってきれいな男の子二人の恋物語。

高校時代から友達のお兄ちゃんに憧れていた男の子。過去に親に恵まれず、よくこんなにまっすぐいい子に育ったなあと感動すらおぼえるほど素直ないい子。必要に迫られて身につけた料理や掃除の腕は家政婦並み。
一方、お兄ちゃんは、他人の発する匂いから、自分に対する感情が悪意なのか好意なのかがわかってしまう特殊な能力の持ち主。ただ、いずれも強烈な匂いで、長い間近くにはいられない。
自分に特別な感情を抱いていない人は、無臭。
今まではこの3種類しかなかったのに、なぜか弟の友達だけは、いい香りがする…。
社会人になり一人暮らしを始めたお兄ちゃん。家事全般ができず、しょっちゅう実家に夕食を食べに帰ってくる。たまたまそこに居合わせた弟とその友達。見兼ねた弟の提案で、家事上手な友達がバイトで家政婦代わりの仕事をすることに…。

この二人が近づいていく過程が、もうたまらなくドキドキします。
そして、最後はハッピーオーラに包まれます。

ただ、お兄ちゃんの特殊能力については、友達は知らないまま終わるんですよね。不思議がってるのもまたかわいいんですけど、知ったときの反応も見たかった。
この二人の物語をもっと読みたいです。

タイトルのわりに、フンワリほのぼのしたお話でした。一人で生活することを強いられた攻めが、友達の家庭に救われます。このお話を読んでいると、普通であることは幸せなんだと思わせてくれます。攻め(友達の兄)も他の人と少し違う嗅覚で人と深く関わらないでいました。この二人の幸せが続いて欲しいです。

新しい視点

匂いから始まる物語や、匂いに視点を合わせて描かれていることがとても素敵です。
人は匂いを感じながら生きていることを上手く利用している作品だなと思います！