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ノット ロンググッドバイ

あらすじ

専門学校を卒業し、近く社会人になる北斗(ほくと)。同棲中の恋人・至(いたる)は、不愛想ながら優しい。穏やかな日々の中、19歳最後の日を迎えるけれど、二人には「ハタチになったら別れる」という約束があって――後ろの席から眺める、日焼けした首元。初めて名前を呼んだ時の、赤く染まった頬。ドア越しにもらった、「好き」の言葉――仮初めだとわかっていても今だけは傍にいたい。不器用な少年たちの、3年間の恋の記録。

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みんなのレビュー

  1. 評価:5.000 5.0

    伏線全回収のすごさ!

    ネタバレ レビューを表示する

    途中で「うお!あそこのアレってこういうこと?!」と戻って答え合わせをしたくなりつつ、謎が気になって先を読みたい、でも切なくて読み進めるのがツラい、という、なんかもう感情を揺さぶられすぎて、読み終わった後しばし脱力。
    緻密に張り巡らされた伏線と暗喩と、繊細な気持ちを表現しきる絵に脱帽。
    そしてすぐに再読。

    主人公北斗の誕生日前日3月29日からストーリーがスタート。
    モノローグ、朝ご飯を食べながらの自然なやりとり。大家さんとの会話、背景に咲き誇る桜、アパートに帰ってきたつばめ、スーパーで見つけた迷子、おままごとの台詞。なにげない穏やかな春の一日。でも二人の名前を含めてすべてが後ろにつながります。

    2話最後、北斗が至の足の間に座り込んでいちゃいちゃして、至が誕生日おめでとうと言い北斗がありがとと返したあと大きな爆弾が投下。
    「ハタチになったら別れる」
    「今日がおしまいの日」
    えーー!!どゆこと?!となったところで3話へ。
    以降、ふたりの出会いや至が小さい頃に受けた虐待(紛れもないネグレクト)が描かれ、そういう過去があるなら至が北斗からの無邪気な愛情を信じられないどころか煩わしく思うのも仕方がないかと思いつつ、至が北斗に投げつける辛らつな言葉とつきあった理由は、さすがにちょっとひどすぎ、、、。

    でも北斗は至に傷つけたと謝り「なんでそんな風に考えるようになった…?誰が至をいらないと言ったの」「誰が至を切り捨てたの」と言うんですよ。
    もうビックリ。
    イヤ普通怒るし、そういう展開で十分話は転がる。でも北斗の大きな愛はその上を行くわけです。もうマジ本当にいい子。
    こんな風に言われたら好きにならずにいられない。

    ところが至のこじれまくった心は全オープンにはならない。
    素直になれず、弱みを見せられず、甘えられない至を、北斗が理解し抱きしめるシーンには本当によかったねと。

    でもねー、このままハッピーエンドにならないんです。もうひとひねり。

    確かに至が原風景を諦める=大人にならないまま、北斗との生活を続けたら結局ダメになってたかもしれないと思う。
    思うけど、北斗の元に戻らず北海道に行っちゃって、告白するのは4年後ってのは甘えすぎだろ!
    北斗も甘やかしすぎじゃん!
    なんだけど、惚れた弱みなんですかねー。

    シンプルに言うと、北斗に見つけてもらえてよかったね至!というお話です(笑)

    by 87bee
    • 4
  2. 評価:5.000 5.0

    綺麗で丁寧な心理描写、そして二人の空気感もとても素敵な作品。
    何度も胸を締め付けるような、切なさや苦しさがありました。

    読み始めはわからないことも段々明かされていく感じで、続きが気になる展開になっています。

    紡がれる言葉が綺麗です。
    北斗や至だけでなく、周りの人の言葉にも感情が揺さぶられました。

    切なさを感じる作品なのに重すぎる印象を受けないのは、日常の自然なやり取りが程良く話に織り交ぜられているからなのかもしれません。

    終わり方もこの作品には合っていたように思えました。

    あまりネタバレしたくない作品だと思えたので、他の方も書かれていましたが、レビューが難しい作品です…
    二人の不器用な恋が繊細に描かれているので、是非オススメしたい作品です。

    • 2
  3. 評価:5.000 5.0

    続きを待望せずには居られない!!!

    自分的に好みすぎるストーリー!!

    受けは健気で可愛くて、悲劇のヒロイン的な立場になりそうな場面でも、うざっこさが1mmもない素敵さ。。。
    攻めは一見分かりづらいけれど、ちゃんと受けのこと知らぬうちに愛しちゃってんだなって伝わる感じが、最高すぎました(๑´^`๑)
    何回も何回も読み直して、何度も感動して泣きました‎߹‪ᯅ߹

    2人の続きが読みたすぎる(>︿<。)

    by 匿名希望
    • 0
  4. 評価:4.000 4.0

    切ないほどつのる恋

    ネタバレ レビューを表示する

    幼い頃、母親を待ちぼうけてたった一人で悲しみに耐え、そして捨てられてしまった至(いたる)。父親と旅したことがきっかけで、山や海や海外や、自分の力で自由に出かけていくことを自分の中心に置いてしまった。

    北斗は、高校生のときに至と一緒にどこへでもついて出掛けていった。そして北斗からすきになり、ふたりは恋人、そして同居するなかになる。ただし、至から言われた20歳まで付き合うという約束があり。

    何度も泣きました。二人は想いあって、愛し合ってるのに、ちゃんと約束通りに別れようとして。だけど苦しくて切なさい気持ちが二人の愛を育てていって。きっとこれからも遠距離とか辛いけど、心が繋がっている。この二人には、両想いでずって幸せでいて欲しい。そう願いました。

    • 0
  5. 評価:5.000 5.0

    胸が苦しくなります

    なんだろう、何度も書いては消してを繰り返しているけれど、うまくレビュー出来そうにないです。
    2人や百合ちゃんやお姉ちゃんの言葉ひとつひとつがとてもリアルで、最終話までに何度も涙が零れ落ちました。
    とても綺麗に丁寧に2人の心理描写をされていて、急展開で終わることもなく最後まで2人のペースだったところも良かった。

    • 1

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