みんなのレビューと感想「売国奴売●婦と呼ばれて ～RAAの女たち～」（ネタバレ非表示）

貴重な昭和の歴史です。

終戦直後にパンパンと呼ばれる女性ができたのは、男尊女卑社会が作った悲劇なんです。
日本は現在でもそうですが何事も男性が決めるので、男性の都合の良い社会を作ります。戦前は女性には選挙権も与えられず、一人の人間としては認めない。子供と同じ男性の付属物として扱われました。だから終戦直後の貧窮の時代は、まともな昼間の仕事は復員してくる若い男性優先して、若い女性には紹介しなかった関係で大量の街娼が生まれたのです。
RAAは意外と短い期間しか営業しませんでした。これは男性といっしょに日本に進駐したWAC＝アメリカ陸軍婦人部隊の女性兵士たちが、猛烈な反対運動を起こして苦情がマッカーサーに殺到したからなんです。男女平等意識が高くて、自由に男性と交流する恋愛結婚が多く、女性が仕事を持つ事が当たり前の社会で生まれ育ったアメリカ人女性は、自分の恋人や夫が、夜になると日本の女の所に行く事が許せなかったのでしょう。すぐに閉鎖になり、また職にあぶれた日本女性が、自由に町中で春をひさぐようになったのです

試し読みだけですが、戦争のあとの悲惨さが描かれています。
戦争や戦後に頑張って生きてくれた方々のおかげで、今私たちが生かされていることに感謝します。

敗戦に涙した女性たちの悲しみと強さ

こうだったんですね。本当に胸がいたみました。

インディアンを排除して西部開拓を成し遂げ、更にハワイも自国の領土に組み入れた後のアメリカは中国大陸にも植民地を持ちたいと狙いはじめ、日本はその障害物としてアメリカに仮想敵国化されていった。アメリカは、約30年かけて日本と一戦交える準備をしていったことも、日本人は知るべきだと思いました。日露戦争でのロシアのはいいんは、バルチック艦隊が喜望峰を回らねばならなかったからだと分析し、意地でパ○マ運河を開通させたアメリカ。日英同盟を無理矢理解消させて有色人種国家日本を当時の世界から孤立させたり、大リーグのモー・バーグを使って日本の都市構造を調べさせ、日本家屋そっくりな建築物をアメリカの砂漠地帯にたくさん作り、日本家屋ががよく燃えるような爆弾(焼夷弾)開発をしたり・・フランクリン・ルーズベルトは、スターリンと仲良くて、とにかく日本を太平洋戦争に引きずり込むよう画策して真珠湾攻撃をさせていたり(ヴェノナ文書)..日本人は自虐史観に浸る前に真実の歴史を知ることも必要だ。そのうえで、戦争を生き抜いた女性の悲劇の漫画も読むと、また見方も健全になるのではなかろうか？