4.0
結果は賛否両論かもしれませんね。
「錆びた〜」のスピンオフの様です。
それと知らずに読み始めましたが、前作を知らなくても堪能できました。
トラウマものは、どちらかと言うと被害者側を擁護するだけの作品や風潮が主ですよね。
しかし、この作品では、加害者側の心の奥まで切り込んでいるのに、責めてドロドロになったりしていない。
周りが手取り足取り段取り踏んで解決へ導く様な、チープな結末でも無いのが良かったです。
周りには理解し難い、2人にしかわからない解決の形もある。支えているパートナーにですら、そこまでは踏込みきれないもどかしさ等、リアリティがあってコミカルなシーンも多いのに、しっかり泣けました。
主人公2人と元カレの、3人の視点で描かれていますが混雑した感じは全くありません。それぞれの立場で、相手のことを心から思っているのが痛いくらい感じられてエンディングは幸せな気分になれました。
- 5