5.0
超・有名作品のコミカライズ
まさかの女性漫画に分類されてました。
原作はBL小説です。
このコミカライズの原作者は木原音瀬という作家で、BL界隈で"綺麗事ではない話"を書かせたらトップ3を争うくらいの方です。
都合の良いハッピーエンドは殆ど無く、読後暫く心を引き摺られる物語を多く書かれています。
原作の挿絵は日高先生でした。
その印象が強かったのですが、犬井先生も良い!特に寛末さんのくたびれた感!
では感想です。
ストレス発散の女装で痛い目にあった松岡を助けてくれた寛末。
その人の良さに誘いを断れず会ううちに松岡は惹かれていきます。
でも真実を告げた時、あんなに好きだと言っていた廣末の反応は拒絶でした。
美しい人に恋をする。
内面を知り愛に変わる。
この事は全然間違いではありません。
どんな姿になっても君なら愛せる、と寛末が言ったのは間違いなく本心でしょう。
しかし"男"である事実は受け入れてくれなかった。思考になかったから。
読んでて辛いですが、現実世界ではこれがテヘロの当たり前な反応なのですよね。
6話までが一巻です。
高いように感じますが、1話ずつが長いので決して高くはないです。
単行本と変わらないですよ。
原作の小説はもっと心理描写が細かく書かれています。
そして下巻は更に辛くて苦しくて、もっとぐちゃぐちゃして心が痛くなります。
都合の良い経過はありません。
しかし何故か何度も何度も読んでしまう。
これが木原音瀬ワールドなのです。
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美しいこと