5.0
以前から知ってはいましたが、内容が、ん〜と思ってしまってたので、読まず!
めちゃこみで、発売されたので読んでみました。
全く興味のない設定なのに、涙が溢れます。ぬぐっても、ぬぐってもでてきます。
作品とても、心に響くものでした。
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以前から知ってはいましたが、内容が、ん〜と思ってしまってたので、読まず!
めちゃこみで、発売されたので読んでみました。
全く興味のない設定なのに、涙が溢れます。ぬぐっても、ぬぐってもでてきます。
作品とても、心に響くものでした。
かなり前から表紙を目にしていたけどSFという括り、アンドロイドという人工人間設定に手を出すのをやめていた作品でした。
リアルを求める人にとっては設定に疑問を感じる箇所があると思いますが、全てひっくるめて一冊のファンタジーとして読んでいただきたいです。
家同士の確執が残った時代に愛し合い突然命を落とした恋人を追ってビルから飛んだ虎雄。
目覚めた時に側にいたのは出来損ないのアンドロイド・ヒカル。
正規品のヒカルではなく、出来損ないのヒカルを救おうとしてまた250年の時を超え目覚める虎雄。
繰り返される絶望の連鎖。
切ない。本当に切なくて泣けます。
250年を2度繰り返しても虎雄の頭の中は昨日の記憶と変わらないんだから。
でも2度目の虎雄は少し違いました。
限りなくゼロに近い確率でも立ち上がり挫けそうになっても歩き続けます。
彼が求めたのは出来損ないのヒカルでした。
恋人の「光」、正規品の「ヒカル」、出来損ないの「ヒカル」
そして最後に手にした希望という「ひかり」
そして250年後に知った両親の無性の愛。
お前は違うと拒絶しても虎雄の側を離れなかったヒカルもまた、無性の愛。
そんな出来損ないに会う為だけに立ち上がる虎雄もまた、そんな愛をいつの間にか手にしていました。
ああ深いなあ。
ずっとジワジワと涙が止まらない。
もうこの感想のくりかえしです。
すごい本に手を出してしまった。