5.0
セリフが心に沁みる
カバーの絵に惹かれて読みました。
人物だけでなく、背景画もとてもおしゃれで美しいです。
ストーリーはアラフォーのノンケ上司の野末さんと10歳年下部下外川くんの互いの心の葛藤を丁寧に描いて展開していきます。
二人のテンポいい会話もいいのですが、
外川くんが彼に語りかけるセリフにグッとくるものがあり、読み返しては奥が深い作品だなと思います。
個人的に刺さったセリフは外川くんが野末さんにいったこれです。
『若い頃は自分らしさが評価されるのに、年取ったら一般化されたおじさんらしさ、おばさんらしさで自分を卑下していないといけないなんて、おかしい。
年相応って千差万別の自分らしさがどういうことなのか。
その本質を知ってるってことじゃないですか』
あー、、。いちいち頷けました。
この言葉に救われました。
こういえる自分でありたい、と切に思いましたよ。
こんなことを言ってくれる外川くん、惚れてしまいますよ〜。
どんな組み合わせのカップルでも公然と幸せな生き方ができるように、現実社会で理解が早く進むことを願ってやまない!
と、この作品を読んだあとに強く思いました。
そのカギは年齢や性別を超えて、人間らしさ、あなたらしさ、私らしさ、なのかもしれません。
そんなことを考えた作品です。
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