かもめと密猟者
- タップ
- スクロール
あらすじ
#ドロドロ系 #不安しかない 映画監督を目指している暮地栄太は、ある日、自分の彼女・大友杏美を出演させた初の短編映画を母親と母親の愛人・起定匡央の前で上映した。しかし、超有名監督であった起定の目に留まったのは映画の内容ではなく主演女優の杏美だった…!? とある静かな屋敷でできた小さな歪み…。その行く末はいかに?
入荷お知らせ設定
?機能について入荷お知らせをONにした作品の続話/作家の新着入荷をお知らせする便利な機能です。ご利用にはログインが必要です。
みんなのレビュー
-
まるで映画のようなストーリー
・青年は、無力な自分に自信がない一方で、自分の潜在能力を信じる自信家。その精神の矛盾が不安定さをよび、希死念慮がある。自分の生きづらさを奔放な母のせいにし、そんな青年を現実から幻想世界に誘ってくれるのが性的関係がある少女である。
・少女は、慎ましく清純な見た目とは裏腹に、女優を夢見る野心家である。権力をもった年上の男が現れ、その男についていけば夢が叶うと気がつき、理由をつけ青年から離れ、年上の男に囲われる。
・世間的には権力をもった男は、映画監督を生業としている。一見、立派な大人のように見えて、内実は自分の欲のままに生きる人間性であり、初恋の人に少女を重ね、職権を濫用してまでも少女を手に入れる。だが、子供が生まれることで少女との関係が壊れる。結局は、欲望のままに生きる男には家庭を築くことは難しいのである。
・青年の母親は、自由奔放で男性関係にだらしなく描かれているが、実はこの母親が物語の中で一番、現実とはなにかを受けいれ、自分を含めた世の中の人間たちを客観視できる人物である。母親は、人々の欲や弱さを知っているが故に、色恋沙汰に執着せず、息子のことも過大な評価をしない。人の気持ちは流れゆくもの、その中でうまく自分が生きるやり方を心得ている。だがそんな母が唯一動揺するのが、終盤の息子の死である。
考察。
これは現実のリアルを描いた作品。
現実と幻想の境目を彷徨った青年は、思い通りにいかない現実に疲れ果て死を選んだ。
女優を目指した女は、権力ある男を利用して夢を叶えようとしたが、現実はそれを許さなかった。結局は男に捨てられ、あたたかい家庭を築くこともできず、夢とはかけ離れたところでひっそりと暮らす。
権力で若い少女を囲った男は、現実に飽き、また新たな興味をもつものを探すように現実を自由に泳ぎながら生きる。しかしそれは、他人の人生を蝕みながら泳ぐ種類のものである。
現実を客観視できていた母親は、さて、息子の死をもってそれがどう変わるか。
あなたはどの人物に共感しますか?誰しもがこの物語の登場人物の誰かと同じ行動や考えで生きてるのではないでしょうか?
とても深いストーリーで私は好きです。by 場末の魔女- 1
-
3.0
すこし緊張感が足りないかも…
作品にいまいち緊張感が足りない気がしました。原作であるチェーホフのかもめをなぞるなら、最後に杏美に絶望とかすかなる望みが訪れることになるが、10話辺りで先に読み進む気がなくなってしまいました。
原作を知らずに読む人には、少し作品背景も織り込むか、サスペンス的に場面演出した方が分かりやすいかもしれないです。by はなかめ- 3
-
4.0
心を抉られる話と女の子の表情が魅力
【贖罪】と同じ作者かな?
女の子の表情の描き方がすごくいい。とてもかわいいです。二十歳ぐらいの時って、彼氏はすごく精神的に幼くて、おじさまが素敵に見えたりするんですよね。でも若い女子が思っている以上におじさまたちは、こちらを性の対象として見ている。それを思うと、今後の展開が非常に気になります。いまはまだ3話まで。さて、どうなるのかな?by おねこさんがぷう- 0
-
5.0
これは
まるで映画そのもの。
もう実写、普通に映画でありそうなストーリー、台詞、コマ割り…。
凄い。
全て映画を見ている錯覚になった。
映画化するんじゃないかな。いや、して欲しいな。by めろん子- 0
-
3.0
大人な感じがします
衝撃的な親子間系を知ることから始まります。登場人物の設定が演劇を見るように複雑の印象で、初めの印象としては難しい感じがします。ただ、途中から奥行きを思わせる展開になり、興味が湧いてきます。
by 妄想キング- 0
同じ作家の作品
Loading
関連する作品
Loading
みんなが読んでるおすすめコミック
最近チェックした作品
>Loading
5.0