陰の間に花
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あらすじ
時は江戸時代ーー。額にできた瘤のために主人に捨てられた陰間・紫苑を引き取ったのは、薬種を育て藩に納めている薬師だった。生きる意味と術を失った紫苑は、体を使い薬師に取り入り新たな意味と術を得ようとするが…。愛と哀の時代BL!
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みんなのレビュー
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褐色筋肉と、和服と、異形のコラボ!!
物語は、やや重め。絵は、表紙が好きな人なら、そのままイラストにしたい、きれいな絡み多いです。舞台は江戸中期かな(髷のぼったり感や武家のゆとりで)。旦那様への執着が絶ちきれない紫苑と、大恩ある旦那様から紫苑を託された薬師の能之が、田舎の人里離れた薬草畑の一軒家で暮らすことに。
紫苑は、瘤から異形が進み、それを能之は‘’美しい‘’と、官能して情が深まっていく。能之は、紫苑が自分をいいように誘惑しているだけ、とわかっている。でも、農作業を厭わず、べらんめぇ口調で相対し、能之の身の上話に嬉しいことを言い、そのくせ憎まれ口しか言えない旦那を慕い続ける紫苑が、いとおしくも……。
ある意味、これは、ハイスペなのに何故か恋愛初心者の褐色筋肉男前DTが、色町育ちで手練手管もある圧倒的に年下で芯の強い超美人、しかも元カレは自分の恩人……に惚れ込んでしまった、という。これだけなら、笑い話なんだけど。
「異形」は、謎も謎解きカタルシスも、必要だから、笑ってすませない段取りになってます……。
ラストでは、物語を決定つける「あること」が、起こります。能之は、 紫苑の言葉やその前のことが理由だと思っているけど、タイミング的には、その後の能之の一言の後に、起こってるんだよ……。能之の言葉や裏付けるこれまでがあったから、こその今なんだーってことは、うぶで自信のない彼には(ずっと苦しい片恋だったからね)、ゆっくりゆっくり、紫苑が伝えてくれるかな、と。
エンディングは、一読目には、あざといなって思ったんですが(よくある、あるあるで) 。正直、不快感というか。でも、繰り返し読んでいると、その能之の不安は、紫苑にしか癒せないだろうし。能之は、紫苑にアレした男だし。絵も大好きなので、星5個。by 匿名希望- 3
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5.0
美醜と愛憎の裏表を描いたお話
作者様ののイラストをSNSで見かけ、商業作品もあると知り購入しました。
和風設定もBLも好きな方ならとてもお勧めです。
とある陰間(男娼)と主に捨てられたと自棄になる彼を支える薬師のお話ですが、閨の描写も色っぽく(でもくどすぎず)、心理描写と陰間の角の謎がミステリアスに世界観を彩り、最後の最後に描かれる彼らの表情がとても真に迫っています。
彼を囲っていた主も、薬師と対比して悪く描かれるのではなくとても人徳のある男だったのだろうと思わせるため、余計に彼らの葛藤が浮き彫りになります。
誘い受けが苦手じゃなければぜひ読んで頂きたい一作です。by show03- 2
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3.0
大腸がんの漫画から
作者の絵がもっとみたくてやってきました。少しベッドシーンが多いように思うけれど(男性の快楽から何を得ろというのだろう…)、山荘の雰囲気や時代の風俗などの知識があるようなのは、とても好ましい。大腸がん闘病記でも感じたけれど、この作家さんはからくり細工の動態の写生が瞬時にできる人だと思う。子連れ狼の作画者に匹敵する画家だと思う。だから、現代の大病院の検査機器を筆の一振りで描けてしまった。
この漫画の内容については、まだ途中なので断言はできないけれど、ヘテロのロマンチストにとっては、お決まりの重要な盛り上がりや緊迫感に欠けているのは如何ともしようがない。BLというジャンルに入り慣れた人にとっては楽しい心理劇があるのかもしれない。by 漫画好きになりました- 0
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5.0
美しくて切ないお話です
無償の愛ってこういうことなんだろうなって思わずにいられないお話。作者様は闘病中でいらしたのですが、残念ながら亡くなられたんですよね。ご冥福をお祈りします。良い作品は残っていくので、いつまでも読み続けたいと思います。
by きき2022- 2
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5.0
一途なお話し好きです。
想い続けていた人には会えなかったけど、捨てられたのではなくちゃんと愛されていて良かった。
能之と紫苑の気持ちが繊細に描かれていて感情移入できました。
想いが強すぎて角が生えるとは新鮮でした。by 匿名希望- 0
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5.0