【ネタバレあり】特装版 子どもたち!～今そこにある暴力～のレビューと感想（4ページ目）

現実

最初見たときよくある話かと思ってたのですが、この国が抱えてる問題がリアルにわかるマンガで悲しくなりました。心の闇はみんな抱えてますがその度合いが違うってことをわかって欲しいと思っておりこの漫画に出会えて良かったです。

重くて涙無くしては読み進められません。
理不尽な親の元で様々な虐待、虐待まではいかなくとも常識を超えた我慢を強いられた子供達の姿や心情に、親の影響の怖さを感じました。
その逆に園の方からの暖かく力強い言葉の影響も強く響くものだと感じました。
子を持つ親として私は自己嫌悪に陥るのでとくに辛く読み進めました。
最終話の子、なぜ返したのか？
命が救われて施設に戻れたらよかったけど、虐待が繰り返される危険があるのに返さないといけないって、親って家族って行政ってなんだろう。
様々な事情があれど子供に罪はないのだから、虐待するくらいなら親が自ら預けてでもいいから子供達が健やかに社会に出ていける未来を摘まないでほしいと思いました。

内容的には重ためですが、考えさせられる話だと思います。園長アニキが子どもたちを責めたり、頭ごなしに怒ったりしない姿が印象的でした。問い詰めることも必要だけど、心を開いてくれるまで待つことも時には必要ですね。
個人的には、少々クセはありますが、絵にチカラがあって描写が細かくて好きです。