4.0
罠の中の自由
ともに負けん気が強い母子。
父を勝ち取った娘と、その夫娘を要らないとして別の幸せを勝ち取った母。
ろくでなしの父親でも取り合いの対象になったのですね、幸せな父親ですね。
娘の方も、親によってごく限られた人生の上で、親の影響のもと、自分の思うように好き勝手に生きている。
これが、彼女にとっての1番の自由な人生の結果。
幸せだったでしょう。周りにはこんなの幸せじゃないと言われるだろうけど。
私はけっこう羨ましいです。
こうはなりたくないというより、なれないので、憧れはあります。
彼女のように思うように生きてしまった方が幸せだったのかもなんて考えも浮かびます。
こんな感じで、読者を暗い気分にさせ結末はただ間違いばかりの救いのない、どちらかというと害悪な話だと思います。
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