5.0
心も絆も破壊する宗教、もはやこれは虐待だ
知人(故人)の娘さんがこの漫画に描かれている宗教に入信してしまって嫌な思いをした事情を聞かされてきたが、ここまでひどいとは知らなかった。
思い出したくないことだったにも関わらず、漫画にして世に知らしめた作者の功績は大きい。
読んでいて、この母親に腹が立ってきた。
我が子を世間から疎外されるように育てているが、なぜそれが自我の発達に有害であることに気がつかないのか?
子供を●禁しているのと同じではないか。
死後に楽園に行けると信じているようだが、良い歳の大人がなぜ誰も見たことのない話を何の疑問も感じずに素直に信じ込めるのか。
この母親に必要なのは宗教による救いではなく、医療ではないのか。
一番辛く感じたのは、好きになってくれた人とは宗教のために別れて、その後教義に反抗するために好きでもない人と肉体関係になる場面だ。
この作者は何をするにしても普通の人の倍は苦しまなくてはならない。
それは行動を決めるとき、普通の人なら自分の意志で思考するが、この作者はその前に、立ち塞がる教義に従うか反抗するかという選択をしなくてはならないという苦労があるからだ。
自我の確立ができていない子供に、特殊な教義による洗脳まがいの教育は虐待だ。行政による関与も必要だと感じた。
- 128