5.0
時の流れを感じながら
元々、永遠の長い時を生き続ける少年の話でありながら、描く時代の順番が交錯する構成に魅力のある作品。その上に、作品が誕生してからもうすぐ半世紀であろう現実の時代の流れがある。
絵のタッチがかなり違うのは確か。
「ポーの村」の昔っぽさが好きな人、
「メリーベルと銀の薔薇」あたりの詩情溢れるゆるっとした感じが好きと言う人もいるだろう。
「ランプトンは語る」あたりが最も華麗で美しいと思う人も多いだろう。
いつの頃からか、少しタッチが強くキツくなった気もするが、萩尾望都先生がいつまでもお元気で、この未完成なパズルで私達を楽しませて頂きたい。
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