夫の遺言
- タップ
- スクロール
あらすじ
結婚一年半、三十一歳にして年上の夫に先立たれた絹代。ろくに働いたこともない“箱入り”の彼女が悲しみのどん底で受け取った亡き夫の遺言書は自分と出会う前に書かれたものだった。財産分与先は、隠し子と愛人…!? “終活”を怠った夫が彼女に残したもの、そして彼女が見つけた「幸せ」とは? 女性の生き様を描く珠玉の物語──
入荷お知らせ設定
?機能について入荷お知らせをONにした作品の続話/作家の新着入荷をお知らせする便利な機能です。ご利用にはログインが必要です。
ユーザーレビュー
-
良かったです
前妻、前妻が引き取った子供達、隠し子、愛人、現妻の主人公と色々出てきて泥沼になるかと思いきや。元旦那の、父親の、そして主人公は旦那の、全員がその死と向き合って前を向いて進んでいきます。泥沼を期待する人には面白くないかもしれません。
でも個人的に、最近は泥沼の漫画ばかりでマンネリしてたのでこういう流れの方が面白いなと思いました。しかしこの旦那、いい人そうに見えてろくでもない野郎www死後、次から次へと色んなことが発覚して主人公が可哀想になった。まぁでもその主人公も誰かにおんぶされないと生きていけないろくでもない女だったけど。でも、だんだんと変わり始めて自分の力で強く生きていく姿が見られて良かった。愛人もいい子だし、彼女も成功して良かった。
登場人物の誰も不幸せにならない、そして悪い人も出てこない、後味もすっきりな漫画。私は面白く読めました。by こんそめ☆ぱんち- 19
-
4.0
それでも、人生は続く
夫が死んだ。
ずっと男に寄りかかってきた人生だから、どうしたらいいかわからない。
そんな主人公は、現代的な価値観から言うと「駄目な女」かもしれないが、私は好感を持った。
その理由は明確で、自分がどういう人間であるかを、自覚しているからだ。
弱さとか愚かさというものは、それを自覚した時点で、もう半分くらいは救われているんじゃないかと思う。
主人公が前に進めたのも、自分がどういうふうに生きてきたか、という事実から逃げなかったことが、出発点だったのではないかと私は思った。
誰かを愛せることは、素晴らしい。
でも、残酷なことに、「生きてゆくこと」は、それとはまた別の問題なのだ。
多分。
一人の女性が専門的なスキルを身につけることで自立してゆく、という非常に現代的な漫画だけれど、古い価値観を攻撃するようなタッチではなく、「愛は消えたり奪われたりすることもあるけれど、それでも、人生は続くのよ」と優しく諭すような漫画だと思った。
その優しさが、私はわりに好きであった。by roka- 16
-
5.0
結婚した方、結婚する方にオススメです
久々に良い作品に出会いました。
主人公の絹ちゃんはたどたどしいけど、共感できます。結婚は家族と家族が繋がるものだという事を考えさせられます。ただ、漫画の中では旦那さんの家族が良い方達でしたが、実際は手を差し伸べてくれる親戚は少ないかもしれません。何より旦那さんの前妻や子供たちとの付き合い方は難しいかな。
でも結婚は当人同士だけでなく、家族との繋がりで、お金の面もしっかり把握しておかなきゃと学べる漫画でした。by ポンポンぽんぽん- 11
-
4.0
教訓
夫にもしものことがあった場合、こんな問題もあるのかーと気づかされました。この作品では、主人公を残して先に逝く夫と主人公は仲良しだったことは伝わりますが、それ以外の関係者との仲はわかりません。愛していたから遺産を残すのか、義務的に残すだけなのか、故人の気持ちは不明です。そのあたりがリアリティもあるし、全体を通して作品が静かな穏やかな雰囲気なのも、現実は何事もなかったように過ぎていくとでも言わんばかりです。
主人公も頼りないけど、共感できるところもあるし、私は好きです。by 匿名希望- 4
-
5.0
夫の死からの生きる力
年の離れた夫が、後妻と結婚し1年半後に亡くなるところから物語はスタートします。
夫は後妻と結婚する前の遺言書しか残しておらず…。
主人公は男性に寄り掛かって生きていたタイプの女性でしたが、徐々に自分で生きて行く力を身につけて生きます。
それまでには夫を亡くした悲しみ、自立して生きて行くための努力、また法律が深く関わって来るので読んでいても為になるお話しでした。by にゃんたに- 3
同じ作家の作品
Loading
関連する作品
Loading
5.0