4.0
みんな可哀想…
題名やレビューからも昼ドラ的なドロドロを予想してましたが…何だか大人の都合に振り回された可哀想な人達の物語でした。
元を辿れば薫と修平の父親が双子の母親を両方手に入れて子供を産ませた事が悲劇の始まりでしたが、若かりしころの父親もまた『俺達は逃げられないんだよ…』と自暴自棄になってる辺り、一族の運命から逃れられないのかな…とも思いました。でも双子のお姉さんと婚約して妹まで(双子は禁忌として、生まれた頃から引き離され、妹は離れで隠されながら育っていた為、姉の存在も知らなかった)手に入れるのはゲスのやり方だよな〜。
ただ愛するがゆえに皆おかしな方向に向かってしまった事。
薫は歪んだ愛をナナに抱いてたけど、ナナを助ける為に修平の言いなりになったし、修平も愛しいけど憎い異母弟の薫の最愛の人・ナナの処女を奪わず、最後は兄らしい優しさを見せたとこもあったし、この兄弟に切なくなりました。
薫がナナの一番の幸せを願う結末がこの物語の主旨なのかな?
ナナと南條くんが結ばれて、結婚したのが本当に良かった。南條くんほどかっこいい男性はいませんからね。薬を盛られても理性を総動員してナナを襲うのを自分で止める。汚れてしまったと嘆くナナを君は悪くないと必死に励ます。処女のナナに痛くならないように必死で頑張る(笑)。ナナの気持ちの整理がつくまで三年もの間、見守り支える。こんないい人いない!!
まぁ、形は違えど、三人の男性がナナの幸せを想う異色なラブストーリーってとこでしょうか。でも修平はナナの幸せは半分くらいかな(笑)
- 6