1.0
作者は何を伝えたいの?
今のところ、無礼とサバサバを履き違えている網浜奈美の傍若無人ぶりを嘲笑う内容に終始しているが、登場人物全員、何かしら問題があるし性質が悪いのものいる。
本来、無くて七癖など言われるくらい、人は少しずつ嫌な面を持ち合わせているもの。タイトルからして奈美一人に負わせている意図が分からない。
真性サバサバとして描かれている本田は、「甘いもの飲めない」に対して「血糖値高いのか」と絶妙に相手を攻撃する意趣返しを心得ているし、所々無礼で空気が読めず、自分の正義感を振りかざして問題を大きくしている。それがサバサバだと言うなら、その在り方も問題があるという事だろう。
鈴木は職場の女性と簡単に関係を持った挙句に、鼠に似ていると貶める。男としても社会人としても最低。
加賀は陰湿で、たとえ発言が本質を突いた事実だったとしても、やっていることは奈美と同じ。
モブ女二人(名前忘れた)はいつも陰でめそめそイジイジしているだけで、モラハラをやり過ごしたり、人の尻馬にのって相槌を打つ事なかれ主義。結局、問題のある人物をのさばらせているのは、彼女たちの様な存在なのだ。お互いが作用しあってそれぞれ存在している。
奈美の様な極端な人物に一泡吹かせる話なら、短編でスパッと終わらせた方が良いと思うし、長編にするならもっと大きな視点で人間模様を描いて、誰が一番性格が良いか、悪いか、答えの出ない議論が起きるくらい人物描写に特化してほしい。
どうも作者の奈美(のモデル?)に対しての個人的な感情が滲み出ているように感じてしまう。
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