私の親は昭和一桁生まれで無学な田舎者。
父は自分が高卒なのを高学歴だと思っているぐらいだから、医師や教師でもない人が大学に行くのはおかしいと思っていて私は女だからと千歩譲って短大しか許されなかった。
私より年上の人たちがちゃんと歯列矯正を受けてキレイな歯並びなのに、私の歯は
「どうせ抜けるんだからいくら虫歯になっても大丈夫だぁ」
と歯磨きを一切教えられず全部の歯が虫歯だったし大人になった今はすごいゴボグチ。
手洗いは幼稚園までしたことがなく、箸の持ち方も鉛筆の持ち方も、小学校で気づいた先生に教えられるまで自己流だった。
きちんとした親のもとに生まれたかった。
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ケーキの切れない非行少年たち
036話
第18話 不器用な太田太志(2)