5.0
圧倒的躍動感と臨場感&強い絆:全話通読済
2021年12月26日時点で発刊済みの全刊を通読しての感想です。
本作は、史記を参考に編纂されているようで、ところどころ史記の記述が記載されていることで、リアル感がありました。
最初の方(アニメーションで言うところの、シリーズ3まで)は、主人公信の痛快な規格外の強さと、テンポよく繰り広げられる活躍、躍進が小気味よく、サクサク読み進みましたが、趙との全面戦争となる朱海平原での戦いは、一戦一戦が重く、まるで自身が飛信隊として戦っているような緊張感と切迫感を持ちつつ読みました。
紀元前200年代の国同士の戦いは、知略(戦術)+武力+士気がカギとなり、その中でも特に知略の妙が本作品ではよく描かれています。故に、各国の位置関係や情勢、地名とその位置関係に至るまで、真剣に読んでいないと判らなくなります。さらに、白兵戦(肉弾戦)の凄まじさには、思わず手に汗握るほどで、読んでいると疲労感さえ感じました。その意味においては、読破するのに集中力が必要となる作品ですが、それだけの価値はあると思います。
軍記モノの面白さ満載の作品、星5つでお勧めいたします。
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