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母になった今だからこそ…
昔から児童虐待に関するニュースを見聞きする度、「なぜそんなことを…」と辛い気持ちになると同時に「我が子に手をあげたり、何日も放置するなんて信じられない」と思っていましたが、実際に母になって初めて楽しい面だけではない育児の“辛さ”と“苦悩”を思い知りました。
夜中に泣きやまない我が子と二人きり…、想像以上に辛くて孤独です。隣の部屋で寝ている夫に助けを求めたくても、次の日の仕事に差し支えると困るから…と我慢を重ね、精神的にも肉体的にも疲労します。
きっと世の中の母親(…に限らず、真剣に我が子と向き合っている親)は表面に見える部分は「ただただ幸せそう」でも、見えない部分で常に葛藤し苦悩し一喜一憂し…と皆けっこうギリギリの状態で“親”をやってるんじゃないでしょうか。
その天秤が悪い方に傾いてしまった時、虐待が起こってしまうのではないかと思います。
『お腹を痛めて生んだ我が子を叩きたい母親なんていない。でも環境やさまざまな要因で手をあげてしまう』作中でそんな台詞がありましたが、本当にその通りだと思います。
虐待を根絶することは正直難しいかもしれません。でも、一人でも多くの親と子が救われることを切に願います。
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新・ちいさいひと 青葉児童相談所物語