4.0
つばさくんの将来を案じて、
タイトルからどんな内容?と思いきや4人のママ友の付き合い上での個々の気持ち、心理、建前と本音がうまく描かれていた。家を出た有紀ちゃんに会いに行った時の三人の本音、とくに友ちゃんのセリフに共感しました、しょせんママ友だから分からない事ばかりだけど心配だ、という主旨だったかと思う、同じ著書のママ友の話に通じて深く付き合ったばかりにしんどくなったりしないで深入りせず思いやりの距離を保ちつつだからこその心配だと思う。結婚して旦那と可愛い子どもがいて幸せな日常だけど息が詰まることがあるママたち。
それと義母とマザコンの旦那に子どもを取られた母、物語の2本の柱なのかなと思う。義母に可愛がられすくすくと育ててもらえばよいけれど、この義母と旦那は人格が歪んでいた、合理主義で人の心がなくつばさくんにも表れてしまった。のぼるさん旦那がコーくんを小さい子に意地悪しちゃだめだよ、のセリフはコーくんは元気がありあまりやんちゃで意地悪しようとしてるのではないこと、義母の嫁の作った弁当やお土産のおもちゃを捨てる、つばさくんが見せたツルをこんなの、と捨てる、おイモに靴を隠したつばさくんを怒りもせずへんなものを入れて、と言う、何かズレている言動が多々。気持ちに寄り添えない表面だけの子育てがつばさくんを歪ませてしまいましたね。おイモに隠した靴をバレたかと一言、確信犯、最後の虫の死骸と義母に言ったセリフに背筋が寒くなりぞっとしました、近い犯罪予備軍や精神を病んでしまう兆候が見えてる。そうなってしまった時に義母と旦那は追い出した有紀ちゃんのせいにしそう、いや育てたのはあなたたちだから、と。
為になるセリフや物語の設定は作者が考えるのですよね、尊敬です、よかったです。
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消えたママ友