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11 - 15件目/全15件

  1. 評価:5.000 5.0

    カバーイラストそのままの優しく温かい世界

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    うぉー。なにこれ!マイナスイオンに溢れてる、浄化作用ハンパない!!

    カバーイラストはパッと見で目を引かないといけないので過激になりがち。なのでBLは主人公のペアが半裸で絡んでいるものが多いけど、たまにそうじゃないのもある。ストーリー重視の身としてはたいていそれはアタリ。
    本作はカバーが表現するイメージそのままで、主人公の二人が醸し出す優しくて温かい世界が広がってます。

    植物学専攻の院生御影が、研究室に入ってきた2年生の七星(ななほし)に告白されるところからストーリーが始まります。
    189センチ、元空手部で強面の七星に、小柄でコミュ障の御影としては第一印象はよくない。でも真面目でなにかと気遣ってくれる七星が気になっていたところ苦学生なことがわかり、経済的に助けるためにルームシェアを申し出ます。

    冒頭のシーンは同居生活が始まって半年後のこと。
    淡い好意を抱いていた御影は七星の気持ちを受け入れたものの、中学卒業時に同級生に告白して失敗した苦い経験から人と深く関わることを避けてきたため、どう関係を深めていけばいいのか悩んでしまう。

    そんな御影の気持ちを大切にする七星に、もうほんとありがとーーー!!いいヤツ!!!と背中をバンバンしたくなる!!!

    人を思いやれる、精神的にとっても大人な七星ですが、実は高校時代に暴力事件でを起こしてしまい、将来有望だった空手を続けることを断念したというツラい過去が。
    事件の連帯責任で空手部は大会出場停止、退部、大学への推薦が取り消され、打ち込んでいた空手を辞め、家族とも断絶って、想像するだけで息苦しくなります。

    何をしたらいいのか、道を見失っていた七星を救ったのが実は御影。
    新しい世界に導き、可能性を開いてくれた御影に「ずっとお礼が言いたかった」というシーンは、知らずに誰かを助けることもある、真面目に地道に生きていていいんだよというエールでもあって泣けます。

    研究室の植松教授もいい味出してる!
    「好きなことを続けてると同じものを好きな仲間が見つかるもんだよ」は沼にハマッっている人たちにとって心強い言葉じゃないかな。

    ふたりがそろそろと近づいていくので進展はめっちゃスロウ。でもそれがいいんだなー。
    お互いを思う優しさが、空回りするストーリーもそれはそれでいいけど、これはカチッとはまっていて、メチャクチャ癒やされます(*´˘`*)

    • 1
  2. 評価:5.000 5.0

    切なくて泣けて何度読む手を止めたか…

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    「赤い糸の執行猶予」のスピンオフ「叶わぬ恋の結び方」の続編。というかこっちが本筋かも(笑)
    「叶わぬ恋~」を読んでなくてもまぁ通じますが、読んだうえでのほうが理解が深まるし、もし「叶わぬ恋~」を読んで本作を読んでない人がいたら絶っ対読んだほうがいいです!

    人の縁が糸となって見え、その糸を切る力を持つ神沢薫。
    そんな力があるせいか自分には赤い糸がなく、好きになる相手と一時の縁を繋げても、結局運命の人が見つかって去って行ってしまう。
    自分はただの通過点で、誰かの一生モノにはなれないため、本気で人と関係を繋ぐことを避けてきた。

    でも前作で
    これからの人生を君に捧げる覚悟
    で追いかけてきた原さんに、
    この人が駄目ならもう俺は立ち直れない
    と思いながらも
    運命ではないけれどきっとこれが最後の恋
    と薫自身も覚悟を決めて付き合い始めるわけですが。

    で、薫の"覚悟"がなんだったのかが明かされるのが本作。
    前作は一見ハッピーエンド。でも本作を読むと、原さんと付き合うとした時点でもうこう決めていたんだろうなと。そう思って「叶わぬ恋~」の最終話を再度読んでみてください。切なすぎますよ。

    薫が大好きという気持ちを隠さず、愛情を注ぎまくって甘やかしまくる原さんとの生活に満たされて幸せを感じながらも、
    あとどれくらいこうしてられるだろう
    終わりが来るそのときまで少しでも長く一緒にいられたら
    と薫は思うんですよ。

    心変わりしてもそれが運命、原さんの幸せだから責めずに身を引こうと考えてるのがもう可哀想で涙が止まらなくて、何度も読む手を止められました。

    ふと「赤い糸~」も読み返してみて、8~9話で薫が荒子くん(本作にも登場。いいフォローします!)を後押しするために
    人の気持ちにさぁどれだけ糸が影響してんだろうね
    一生運命の人に出会わない人だっているし糸が繋がってなくても上手くいく人も中にはいる
    と、どんな気持ちで言ってたのかと想像するとまた泣ける。

    タグに「執着(攻)」があるのに笑いますが、原さんの執着というか、おーきなおーきな愛でようやく本当の意味でハッピーエンド。
    よかったー!!

    最後に出てきた薫&原さん+荒子くん&ヒロのペアで会うというおまけストーリー読みたい!
    原さんとヒロが素でパートナー自慢しあい、それに照れたり怒ったりする薫と荒子くんという幸せな図が見たいなぁ(笑)

    • 3
  3. 評価:5.000 5.0

    伏線全回収のすごさ!

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    途中で「うお!あそこのアレってこういうこと?!」と戻って答え合わせをしたくなりつつ、謎が気になって先を読みたい、でも切なくて読み進めるのがツラい、という、なんかもう感情を揺さぶられすぎて、読み終わった後しばし脱力。
    緻密に張り巡らされた伏線と暗喩と、繊細な気持ちを表現しきる絵に脱帽。
    そしてすぐに再読。

    主人公北斗の誕生日前日3月29日からストーリーがスタート。
    モノローグ、朝ご飯を食べながらの自然なやりとり。大家さんとの会話、背景に咲き誇る桜、アパートに帰ってきたつばめ、スーパーで見つけた迷子、おままごとの台詞。なにげない穏やかな春の一日。でも二人の名前を含めてすべてが後ろにつながります。

    2話最後、北斗が至の足の間に座り込んでいちゃいちゃして、至が誕生日おめでとうと言い北斗がありがとと返したあと大きな爆弾が投下。
    「ハタチになったら別れる」
    「今日がおしまいの日」
    えーー!!どゆこと?!となったところで3話へ。
    以降、ふたりの出会いや至が小さい頃に受けた虐待(紛れもないネグレクト)が描かれ、そういう過去があるなら至が北斗からの無邪気な愛情を信じられないどころか煩わしく思うのも仕方がないかと思いつつ、至が北斗に投げつける辛らつな言葉とつきあった理由は、さすがにちょっとひどすぎ、、、。

    でも北斗は至に傷つけたと謝り「なんでそんな風に考えるようになった…?誰が至をいらないと言ったの」「誰が至を切り捨てたの」と言うんですよ。
    もうビックリ。
    イヤ普通怒るし、そういう展開で十分話は転がる。でも北斗の大きな愛はその上を行くわけです。もうマジ本当にいい子。
    こんな風に言われたら好きにならずにいられない。

    ところが至のこじれまくった心は全オープンにはならない。
    素直になれず、弱みを見せられず、甘えられない至を、北斗が理解し抱きしめるシーンには本当によかったねと。

    でもねー、このままハッピーエンドにならないんです。もうひとひねり。

    確かに至が原風景を諦める=大人にならないまま、北斗との生活を続けたら結局ダメになってたかもしれないと思う。
    思うけど、北斗の元に戻らず北海道に行っちゃって、告白するのは4年後ってのは甘えすぎだろ!
    北斗も甘やかしすぎじゃん!
    なんだけど、惚れた弱みなんですかねー。

    シンプルに言うと、北斗に見つけてもらえてよかったね至!というお話です(笑)

    • 4
  4. 評価:5.000 5.0

    ”クズ”なんじゃなく純粋なんだよなー

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    続きがあって嬉しい!でも作者にはまった大好きな話なので完結は寂しい…。
    主人公二人の人付き合いへの考え方にうなったり、知的興奮を覚えたり、なにより会話やモノローグの言葉選びが本当に秀逸で、読んでいてメチャクチャ楽しいです。

    主人公花浦湊は自称クズ。でも、人間関係を良好に保つために本音を隠して上っ面のつきあいをするのが不誠実だと感じて、そうすることにものすごく抵抗があるだけで、純粋で不器用なんだと思う。
    人と関わることが煩わしいから、積極的にぼっちを選んできた。
    かつ自意識過剰なので、「クズな俺はそんなガラじゃない」と照れて行動できないひねくれ者。
    「対 人に潔癖で理想が高いだけ」という、イヤなクソ男という意味での"クズ"ではないんですよー。

    学校一のイケメンで性格もよくて勉強もできてという完璧な都築一朔(かずさ)が、とにかく押しまくって、なんでこんなに好かれるのかわからないまま湊が落とされるまでが1~12話。
    そんなイケメンが湊を好きになるきっかけが明かされるのが13話「僕らがいけない宇宙の話」。湊の魅力にこんな小さいときに気付いた都築、グッジョブ!

    14~24話は都築の中学校の同級生遠野青葉が登場してかき回すことで、それぞれの性格や考えが表現されて、より話に深みが増します。
    湊も都築も、本音をぶつけて喧嘩し、悩み、特に湊が人間的に成長して都築に歩み寄っていく過程が丁寧に描かれています。

    喧嘩をしてしまい、
    生まれて初めて「こいつなら」と思えた都築とさえまともな関係を築けない 自分が本当に面倒くさい
    と落ち込む湊が、可哀想だけどかわいい。

    26~37話は大学生編。都築を好きな後輩がちょっかいを出してきたことから、それぞれが二人の関係をおびやかすことにどう対処するかが描かれます。

    自分を全肯定してくれる都築との同棲生活を通して、都築がかけがえのない存在だと改めて認識し、一番の理解者として大切にしよう、そのためにはどうすべきかと考えて行動に移す湊を見ると、こんなに成長して~!!!と感動すら(笑)

    都築も、湊を守る闘いっぷりで黒い面が出てて面白い。
    これだけイケメンだと周りがほっとかなくて、いろいろ苦労してきたんだよなーと。

    こう書くとすごく真面目なストーリーだけど、わりと全編笑ってます。
    作者のセンスに脱帽。絵もきれいで好み。

    ほんと、大好きな話です。

    • 9
  5. 評価:5.000 5.0

    よかったよかった…

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    紙が発売されてから半年。入荷されているのを見て叫びました!ようやく電子で読めるようになってうれしいです。

    リミット2で、航平が距離を置くと言って太一から離れてしまったところで終わっていたので、このあとどうなるのかと心配していました。

    病院で航平が太一のおじいちゃんに会えて、家でたくさん話せてよかった。おじいちゃん本当ありがとう。

    マヤに太一が悩み相談しながら航平への気持ちを言うシーンには、いままで航平が太一を好きな気持ちのほうがとてつもなく大きく見えていたので、そっかー、太一はそんな風に思ってたのかーとしみじみ。

    千葉さんが大好きな手話に会えたのはリュウのお蔭で、リュウにお礼を言うシーンもよかったー。
    リュウはあまり好きではありませんでしたが、こういう背景、経験、思いがあったのねと、納得。

    主要な登場人物みんなが丁寧に描かれていて、読み終えたときの充足感がハンパないです。

    最後に航平と太一が楽しそうに幸せそうに(一波乱ありますが…)お休みを過ごすのも見られて大満足。

    さて、これから「ひだまりが聴こえる」1話目、ふたりの出会いから読み返そーっと!

    • 4
全ての内容:★★★★★ 11 - 15件目/全15件