4.0
厳しくも優しい世界
青森から親友と舞妓を目指して京都へやってきた主人公。しかし適正がなく自分だけ芸の道を諦めることになるが、祖母からしこまれた料理の腕を見込まれて賄いとして自分の居場所を見つけて成長して行く。
花街を題材にした作品は女性同士の華やかさと同時に激しい感情のぶつかりを描くものが多いがこの作品にはそれはなく、登場人物の間にギスギスしたものはない。
置屋のお母さんも凛とした芯があり優しい人物だし、舞妓を諦めた主人公と対比的に順調に階段を登っていく親友とも仲が良い。
ふわりとした温かい雰囲気で包まれていて、安心して読める。
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舞妓さんちのまかないさん