5.0
超絶面白い❗️香港映画好きは読むべし❗️
カンフー映画や武侠小説におなじみの鏢局モノ?という感じの始まりだが、この主人公の場合普通の鏢客と違ってちょっと風変わりなポリシーを持っている。
舞台は西域から張掖を通って中原へ。時代は六朝のカオスからまだ戦乱の世が収まらぬどころか大きな波乱が待ち構えるという大唐前。
日本でおなじみ李連傑、呉京の「少林寺」とちょうど同じ頃。
漢籍の名句がふんだんに飛び出すので中国文学オタクとしてはたまらなく原語版を買って読み始めた。翻訳もこなれているが、中文のもつ情報量を全てカナ混じりの日本語にすると吹き出しには絶対収まらないので少々物足りなく感じているが,これは仕方ない。
はじめ俠骨柔情武侠ものお決まりの「詩」心、がないことがさびしく単調にも感じられたが、漫画表現の疾走感には瀟洒な文辞は不似合いだろう。
さらにこの物語は,タイトルがズバリ表すように“剣”ではなく,“刀”の物語であるから仕方あるまい。
日本人は剣と刀の違いというものをほとんど意識しないで、日本刀使う武士を剣客、などと言ってしまうが,中国では漢字は厳密。それこそ名前は大事,なのだ(笑。
更には、bladeの正義とswordの正義。これは別モノの描かれ方がされる
その意味でも中国の古典的なベタな武俠の概念を大きくはみだしていくだろう予感。
とにかく全てにおいてスケールがデカい。
まだ年若い作家の可能性に途方もない大きなものを感じた。
絵に関しては凄いの一言、殺戮の刀の描き方にツイハークの傑作「刀」を想った
墨痕淋漓、子連れ狼の作画小島剛夕の絵に匹敵する躍動感。
あの漫画はドラマの大作を生んだが鏢人も映画ドラマ化されるだろうな。リアルカンフー役者を揃えたところを是非観たいと思った。主人公は甄子丹あたりでw
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BLADES OF THE GUARDIANS