5.0
奇獣ものや妖ものが今の漫画にはジャンルとして結構な大きさを持つことを,最近,いい歳して,しかしコロナ禍のストレスもあり,今までとは少し違う息抜きを求めて,再び漫画を読み始めて知りました。私が少女漫画を読んでいた時代は,いわゆる普通のラブ・ストーリーの他に歴史物なども今よりむしろ画力も話の深さや質が高くかったと改めて感じてますが,奇獣ものや妖ものは,この時代の漫画で初めて興味を持ちました。けれども,もうかなりのいい大人なので,それなりに背景を壮大そうに設定しても,ラブ・ストーリー的な方向に小さくまとまってしまうと,どうも薄っぺらく感じてしまうのですが,この奇獣商を巡る作品は,良くできて何代も語り継がれる妖怪話のような,深みを感じます。これからも,こうストンと大人も不思議のなかに真を見る感覚の得られる作品を描き続けていただきたいと願っています。
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鬼を飼う
047話
第23話 アネサマ (2)