5.0
愛があふれてる
登場人物の誰一人として悪い人が出てこない。本当に優しい物語です。
うだつの上がらない漫画家、狩野進と隣室に越してきたちっちゃな男の子、コタロー。
同じアパートに住む他の住人もはじめはお互いがお互いを知らない、お隣さん同士なのに顔を見たこともない状態でしたが、コタローの存在が軸になり自然と交流が生まれ【みんながコタローの保護者】状態に。
甘えることを知らないまま生きて来ざるを得なかったため、ちっちゃくてもアパートのどの大人よりもある意味大人で、それでいて瞬間的に年相応の子どもであるコタローと大人達の交流に毎話笑いあり、涙ありでした。
皆んながみんな、どこかに負い目を感じていたり心に傷を負っていたりしながら【一人暮らし】をしているわけですが、いつしか気づけばひとうの大きな家族のような、お互い大切であったかい存在になっていく様はとてもとても優しくて、狩野はじめあのアパートに住む大人達にとってもコタローにとってもかけがえのない家族を持てたんだと胸が熱くなりました。
素晴らしい作品をありがとうございます。
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