3.0
夫婦のカタチ
この漫画は、レスだから浮気する。といった短絡的な話ではなく、パートナーとどう向き合うか?Hだけが愛情のバロメーターではなく、心を通じ合わせるには、どうしたらいいか?ということを考えさせられるお話だと思います。
みちは、陽ちゃんとの生活の中で、仲が悪い訳でもなく、Hだけが足りていないと感じていますが、本当に欲しいものは、Hじゃなく、陽ちゃんからの愛情や思いやりなのではないかと感じました。
そうでなければ、Hできても、目も合わなかった。と寂しくなることは、ないはずです。
陽ちゃんは、アイスコーヒーのように、味も匂いもわかっている、もういっぱいなのに、飲め飲め言われてる気分。と表現しますが、アイスコーヒーが好きな人は、味や匂いがわかっていても好きだし、好きだからこそ、味を追求したり、美味しい飲み方を探すのです。
陽ちゃんは、飽きたら、工夫を加えることもなく、放置して、相手の気持ちを考えることもなく、家事をしてもらい、プレゼントを渡したら、喜べ、というのは、身勝手です。
みちは、新名さんにレスをカミングアウトし、新名さん自身も、レスで悩んでいることに、共感して、パートナーから求められない悲しみを分かち合うようになります。
新名さんの、夫婦はフェアーてあるべき、というのは、一番大事なことです。
新名さんは、自分の母親が父親の顔色ばかりうかがっている家庭で育ち、母親に同情的でした。
だから、結婚相手には、自立したキャリアウーマンの女性を選びましたが、今では、自分が奥さんの楓の顔色をうかがっている。まるで、母親のようだ。と感じています。
気持ちを押し付けている訳でもなく、できる限り家事をし、楓のサポートをしても、あなたがいるから、私は仕事ができる。と言われてしまえば、、俺は楓の仕事のためにいるの?と言いたくなるのも、当たり前です。
結婚記念日には、遅刻したくせに、我慢してHさせてあげればいいんでしょう。という楓の態度は、夫婦と言えるのでしょうか。
楓は、仕事が生きがいなのは、わかるのですが、新名さんに甘え過ぎていると思います。
陽ちゃんも楓も、自分のやりたいことしかしていないのに、悪いことはしていない。と考えているところに問題があるのだと思います。
- 23