4.0
主人公の女子高生菜の花と、菜の花の元カレで同級生の鷹人、菜の花の彼氏で一つ年下の隼太の3人が主要人物です。
とても長い長いストーリーの大半は、鷹人や隼太、菜の花の悩みや迷い、怒り、悲しみが占めていて、ラブラブやハッピーは僅かです。根底には愛情があるのですが、表し方が暴力的な方向へ行きがちで、読むのがしんどくなってくるところもあります。
記憶障害や心中未遂もあって、幸せな時間が引き裂かれたり…。
記憶を無くしてから2年間鷹人と付き合った菜の花が、最後には記憶が戻り隼太のことを思い出して、隼太を選びます。そのことについては、ようやく菜の花に優しくできるようになった鷹人が可哀相だという意見もありましたが、鷹人は菜の花の命を奪おうとした過去もあり、散々辛く当たったりした過去もあります。
やはり理由はどうあれ、一度でも傷つけようとした人よりも、ただひたすら菜の花の幸せを願って菜の花を大事に想い続けた隼太が報われたラストに納得でした。
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菜の花の彼―ナノカノカレ―