5.0
すごく面白いのに序盤の設定で損している
すごく面白いのに最初の設定がごちゃつきすぎてて損をしている作品だと思います。
かく言う私も、ゲームに転生?お姫様?竜族?霊族?なんか耳とんがってるし。。。しかも兄と近親〇姦???・・・とこの辺りでお腹いっぱいになり長いこと読まずに放置していた作品でした。
しかしいざちゃんと読んでみたらめちゃめちゃ面白いじゃん!
まず惹かれるのがカシド。女慣れしていてチャラい雰囲気なのに、部下や仲間への義理堅さ、そしてユミへの誠実さ。ユミとラブラブな時は勿論、想いが行き違った時でも一途で素敵。商会の会長として大物たちを牛耳る頭の良さや竜族の王子としてのリーダーシップ、どれも魅力的です。
そして話の筋道が大変面白いです。用語がわかり辛いし複雑な部分もあり一度読んだだけではなかなか頭に入ってきませんでしたが、権力争いや戦争における策略や駆け引きが緻密に描かれていて物語に引き込まれます。この作品の一番の見どころだと思います。
最終話まで外国語版で読了済みなのですが、ぜひ皆さんにも最後まで読んで頂きたい作品です。
(この後かなりネタバレ書きます、見たくない人は引き返して下さい!)
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正直、最後の対決そういう感じなんだ?!とは思ったのですが。お互い国を背負い同じ女に惚れた暴君モリスとカシドの因縁の最終決戦をぜひ見届けてあげて欲しいです。
実はちょっと可哀想でもあるモリス。はたから見たらただの暴君ですが、ユミが何度カシドと寝てもカシドの子供を身籠って帰ってきてもユミに殺されかけてもユミを手放す事ができませんでした。(最後の最後に酷い手放し方をしますが。どんなに愛しても手に入らないユミに憎しみも感じていたのだと思います。)子供の頃は優しい子だったようですし、自分を守ってくれた人には恩義を返していたし。憎み切れないキャラです。
あと先にも述べたカシドの誠実さ、感動レベルです。特に終盤でユミのお腹の子が暴君の子供だと皆が誤解しそうなフラグが立ちまくりハラハラしましたが、カシドはほんの一秒も疑わず、このシーンは本当に読んでいて嬉しかったです!二人はお互いを信じて深く想い合ってるんだな~、と。
ユミの頭のキレの良さも痛快ですし、王太女としての責任と恋愛、どちらにも素直でまっ直ぐ、諦めない姿勢も見ていて気持ちよく応援したくなります。
最初のゲームの設定はマジで要らなかった。笑
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ドラゴンを手懐ける方法