4.0
引き込まれます
この作品を読んでいると自分が浄化されていくように感じます。
生きている人間の方が怖かったりする今の世の中、見えない世界に想いを馳せる事の必要性を再確認しました。
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101597位 ?
この作品を読んでいると自分が浄化されていくように感じます。
生きている人間の方が怖かったりする今の世の中、見えない世界に想いを馳せる事の必要性を再確認しました。
霊感なんてない~どころか、遭遇しまくりですよ!ホラーとかオカルトの類いはあまり得意ではないのですが、絵柄のせいか、ほのぼのとした主人公にせいか、やたら人間臭かったりする幽霊のせいか、何だか癒された気分になりました。
試し読みしたら、続きが気になって、気になって、(この続きだけ~)と続話購入……
何度かそれを繰り返し、気づけば全部買いしていました。
飄々とした主人公が独特の雰囲気を醸し出して、(俳優なら誰だろう?)と思ってしまいます。TVドラマでシリーズ化されそうですね。
前にレビューを書かれた方と同じように、私も思わず10話大人買いしてしまいました。
どれも皆、( あぁ、こういう事ってあるのかもしれないなぁ~)と思わせてくれるお話で、「怖い」というより、胸の奥がほんのりあたたかくなるような、不思議な気持ちになります。この世には、人間同士以外にも繋がりというか、交流というか、空間や時間も超えた「何か」が存在するんだなぁ……
沖田✕華さんの作品はどれもこれも中毒性があります。その中毒性がどこから来るものなのか、この作品を読んで、何となく分かる気がしました。ご家族がそれぞれに強烈な個性の持ち主なので、こういうブッ飛んだ感性になったのかなぁ~と。勿論、持って生まれた素地があればこそ…でしょうね(笑)
他の作品のレビューにも書きましたが、この作者さんの描くキャラクターのお陰で、グロかったり、怖かったり、重かったり…の筈なのに、サラリと読めてしまいます。~が、その分、ゴミを溜め込む人の背景、(事件や事故で)意志に反して亡くなった人が残した想い、また、孤独死で発見が遅れた場合はどうなるのかをしっかりと見せつけられるのてしょう。
自分と周囲の人間と重ね合わせながら、色々考えさせられます。
他の作品もそうなのですが、この作者の描くキャラクターのお陰もあって、ともすれば、暗く、重くなりがちなお話なのに、不思議とすんなり読めます。
2年前に亡くなった父がお世話になったのが、まさしくこのお話と同様の病院でした。口もきけなくなった寝たきりの父に、いつもにこやかに話しかけてくださしました。「のノ字さんのお父様は、声をかけると名札を見て、目をクルクル動かしてくれて可愛いって、みんなで話すんですよ」と教えてくださいました。「ファンクラブが出来そう」とまで言われ、(ぇ、あの無愛想で偏屈な父が?)と思ったものです。それまでと真逆のような性格になった患者さんのエピソードがありましたが、父の場合、最期に孫くらいの看護師さん達に可愛がって頂けたのは本当に有り難く思いました。そして、これまでの父に対するわだかまりではなく、彼女達が教えてくれた「穏やかで可愛い性格」の父を心に残そうと思いました。
私も高3の時に好きな人がいて、受験勉強との板挟みで、何となく気持ちを持て余していた。一緒に学校を出て駅まで歩き、改札の中と外で長いこと喋り続けたりしていたなぁ…恋愛とも呼べないような甘酸っぱい気持ちが、作中の人物を通して甦って来る。こんなピュアな頃が、自分にもあったんだと、思い出させてくれる作品。
人の数だけ人生があり、人生の数だけ終焉の形があるのでしょう。実は、「死」は案外身近にあって、日常と隣り合わせな事、また、好むと好まざるとに関わらず、自らの生き様が曝されてしまう事、そして、それは決して他人事ではないのだと、この作品が教えてくれているような気がします。
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霊能師・音羽マリアの浄霊ファイル