2.0
些細なことですが。
二度目の人生の夫の遺言書について、主人公が、
「おかしいわね。前の遺言書には夫の『印鑑』があったのに」
との指摘があり……や、遺言書が前と違うと言いたいのは解るけど、『印鑑』はない。せめて、筆跡が微妙に違うとかにして欲しかった……。
これ、西洋風のお話ですよね?
西洋に『印鑑』の文化がないのは西洋史をあまり知らない私でも解ります。
『印鑑』は、ほぼほぼ日本……まぁ言って漢字圏の文化、広く見ても東洋のみの文化かと。
伯爵など、西洋の貴族設定をモチーフにするなら、そんな設定いりません!
遺言書の偽造(前世のものがそうなのでしょう)を疑うのなら、『印鑑』の有無を持ち出して欲しくなかったです……。
絵(というか、背景)は綺麗ですが、人物の中身を含めて魅力的でなく、あまり続きを読みたいと思えないながら、無料だったので5話くらい?までは読みましたが……限界です。
せっかくの世界観、ちょっとしたほころびでも「うーん、なんか気持ちワルッ」と感じてしまう読者もいます。
『印鑑』問題は些細なことですが、こういった部分をおろそかにしたファンタジーは、大概、他の部分にも大きなアナを開けます。
読み手をその世界に引き込めないと思いますので、気をつけてほしいです。
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沈黙の庭園