5.0
良かったです。
銭鬼から庭先生のファンです。
こちらの作品は全部読みました。面白かったです。
お嬢様育ちの天使のような光が、訳ありな御影を助け、御影が家に入り込み、光の父で悪徳クレジット会社社長の後妻に。光は御影の罠にはまり、家を追い出される。
ここまでは、御影を嫌な女と思っていたが、御影のあまりに不幸な生い立ちと、さらに悲惨な結婚生活を知ると、彼女を嫌いにはなれないな、と。
しかも、最後のほうで、お金の為というより、光の父と結婚したのは、光のように大切にされたくて結婚した、と言っていたのが辛すぎた。(光の父は、面倒みて欲しいから結婚しただけ。)虫けらみたいに扱われてきた人間の、たったひとつの望みも叶わない。
家を出た事で光は、商売の楽しさを知り、嫌っていた父から自立できて、結果的にはハッピーエンド。父とは方向性が違っていても、光の商売人としてのセンスは、親ゆずりなのでは。父も娘を大切に育てたからこそ、光は真っ直ぐに育ったし。投資のセンスを生かし、父のクレジット会社を継いで、自分なりのやり方で、大きくすればいいのになぁ。
天使のようで真っ直ぐな光なら、御影ともいつか、分かりあえる気もするなぁ。
御影の死んだ旦那以外は、そんなに悪い人はいない。
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