5.0
民俗学的なベースに基づいている面白さ
自然の中で暮らす素朴な生活の中で起こるちょっと不思議なお話かと思って読み始めたら、底を流れるテーマの重さにグイグイ惹き込まれました。
「蟲師」や「夏目友人帳」や諸星大二郎作品と同じ空気を感じます。
マレビト、マヨイガ、生と死、神と鬼と人、神殺し、林檎が象徴するものなど。
民俗学的知識で構成された世界観の中で、静かに紡がれる物語。
そして、東北の自然や人の描写。
どれも、上手いです。
これは、何度も読み返したい物語です。
- 4