「どうしようもなくその温もりに縋りたくなって、私は、怖くなった」
ラストのこの一文がとてもすてきだ。マクシーが、ここから変化していくんだこと、そのちょうど境界にいることが感じられる。彼女が何かを怖がる時、以前は体罰や、蔑み、疎外感からくるものだった。でも今ここでの怖さは、愛されることの温もりに慣れつつある自分自身に関するものだ。とても胸を打たれる。
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「どうしようもなくその温もりに縋りたくなって、私は、怖くなった」
ラストのこの一文がとてもすてきだ。マクシーが、ここから変化していくんだこと、そのちょうど境界にいることが感じられる。彼女が何かを怖がる時、以前は体罰や、蔑み、疎外感からくるものだった。でも今ここでの怖さは、愛されることの温もりに慣れつつある自分自身に関するものだ。とても胸を打たれる。
自己嫌悪に取りまかれる時、普通の人間は自分が演じる悲劇のヒロイン像から逃れられなくなるものなのに、彼女は自らを変えるために動く。真っ先に知識を求め、図書館に駆け込んだ。なんて強い人なんだろう。
愛するって本当に素敵だと思わされる。相手の幸せが自分の幸せだなんて。
願い続けた妻の姿を見たリフタンが、呆然と立ち尽くす姿は心にくるものがある。彼はきっと妻の暗い過去を幾許か知っているはずだ。だからこそ、あんなにも強く深く彼女の自然な幸福を願うんだ。
オークの樹の下
016話
第16話