5.0
悪いフジタがかっこいい。
主人公フジタは元メトロポリタン美術館の優秀な学芸員。
分け合って美術館を追われ、美術の知識や修復の腕を生かして表向きはフェイク、実は裏では真作を法外な値で流している悪徳画廊、ギャラリーフェイクを営んでいます。
物語としては100%フィクションですが、本当の美術の話が出てくるので勉強になります。
ある程度、事実に基づいた美術界の裏話や学芸員さんのエピソードなども出てくるので、ギャラリーフェイクを読んでから美術展を見に行くととても面白いです。
お金を稼ぐことに関しては悪いことをたくさんしているフジタですが、芸術を心から愛し、芸術作品をないがしろにする心無い者には制裁を加えます。
飄々としたダークヒーロー、フジタがとてもカッコいいです。
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