5.0
隠れた名作
読者に課金してもらうためにダラダラと100話、200話と続く作品が多い中、この話は変に引っ張らずにきちんと原作をコミカライズし、80話できちんと完結している。それだけでも好印象。
後日談を除けばストーリーは船上のみで展開されており、たった数日間の出来事とは思えない濃密な人間ドラマが繰り広げられる。まさしく二時間映画の趣き。
恋愛ものというより、ヒロインが容疑者とされた事件にまつわるミステリ要素が強く、その背景が紐解かれるに連れ、あまりに凄惨なヒロインの過去に心を痛めるヒーローに同調してしまう。
最初は事件とは無関係と思われていたヒーローが、実はヒロインの置かれた境遇に間接的に深くかかわっていた事が徐々に明かされていく過程には強く引き込まれる。
お互いに一切面識はないのに、お互いを心の支えにしていたヒーローとヒロインの関係がドラマティックで切ない。
片方は英雄と讃えられ、片方は魔女と蔑まれるという真逆の境遇ながら、どちらも孤独に凍えていたヒーローとヒロインが、惹かれ合う事は禁忌と知りながらも、少しずつおずおずと指先を触れ合わせていく過程に胸が締め付けられる。
派手ではないが読んで損はない、隠れた名作。
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永遠なる君の嘘