STK_09さんの投稿一覧

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1 - 10件目/全23件
  1. 評価:5.000 5.0

    隠れた名作

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    読者に課金してもらうためにダラダラと100話、200話と続く作品が多い中、この話は変に引っ張らずにきちんと原作をコミカライズし、80話できちんと完結している。それだけでも好印象。
    後日談を除けばストーリーは船上のみで展開されており、たった数日間の出来事とは思えない濃密な人間ドラマが繰り広げられる。まさしく二時間映画の趣き。
    恋愛ものというより、ヒロインが容疑者とされた事件にまつわるミステリ要素が強く、その背景が紐解かれるに連れ、あまりに凄惨なヒロインの過去に心を痛めるヒーローに同調してしまう。
    最初は事件とは無関係と思われていたヒーローが、実はヒロインの置かれた境遇に間接的に深くかかわっていた事が徐々に明かされていく過程には強く引き込まれる。
    お互いに一切面識はないのに、お互いを心の支えにしていたヒーローとヒロインの関係がドラマティックで切ない。
    片方は英雄と讃えられ、片方は魔女と蔑まれるという真逆の境遇ながら、どちらも孤独に凍えていたヒーローとヒロインが、惹かれ合う事は禁忌と知りながらも、少しずつおずおずと指先を触れ合わせていく過程に胸が締め付けられる。
    派手ではないが読んで損はない、隠れた名作。

    • 2
  2. 評価:4.000 4.0

    予告のクセがすごい

    序盤は割と、なんでそうするの?なんでそれをしないの?どうしてそうなるの?と引っかかる点が多くて気になってしまうのだが、ヒロイン以外の登場人物の内面が語られ始める頃から、徐々に違和感が薄れて読みやすくなる。
    Wヒーローものは数多かれど、この作品は恋愛面におけるヒーロー(皇太子)と、庇護者としてのヒーロー(父親)が、ぱっきり分かれているのが他作品にはない部分。
    なにしろ片方が実の父なので恋愛面での争いにはなりえないが、その代わりヒロインに対し圧倒的なアドバンテージを誇る過保護な父親からヒロインを奪い取らなければならないという苦難がヒーローには課せられる。
    全方面に隙がない完璧な父親レジスと、血統こそいいものの父に疎まれ放逐されて育ったせいで粗野な野良猫みたいな皇太子マクスというWヒーローの対比もよくできている。
    余談だが、父親ヒーローのレジスがあまりにも完璧すぎるせいで、どこのサイトを見てもレビューがレジスに埋め尽くされていて、ほとんど言及してもらえないマクスが不憫。
    態度は俺様だけど有能で、最初こそヒロインに対してツンなものの速攻で落とされた後は甘々デレデレの溺愛ヒーローと課すマクス、かわいくてけなげでいい子なんですけどねえ。

    • 0
  3. 評価:4.000 4.0

    一点だけ気になる

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    ヒーローに恋をする悪女(と呼ばれている女性)に憑依した主人公が、彼女の願いを叶えるために強引にヒーローの妻の座に収まるが、徐々にお互い愛情が芽生えて……という話なのだが、ヒーローが落ちるまでが呆気なさすぎて、そこがどうしても気になってしまった。
    それまでむしろ悪感情を抱いてた相手に対して、「おもしれー女」ってだけで、あんなに簡単に夢中になるもの?
    そこを除けば、他にない切り口で楽しめた。
    ヒロインを取り戻す為に倫理観の欠片もない行動に走るヒーロー、良いですね。

    • 1
  4. 評価:4.000 4.0

    皇后様が素敵

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    よくある回帰系ではあるが、恋愛よりも政治闘争に重きを置かれているのが他作品と毛色の違うポイント。
    ヒロインの生きる目的が、人生をよりよくする事ではなく回帰前にした事の贖罪なので、常に内罰的で後ろ向き、むしろ自分は絶対に幸せになってはいけないと思い詰めており、最終盤までその考えが変わらないため、話の長さもあいまって、事情はわかっていても時々あまりの頑なさにイライラしてしまう。
    ひたすら妻に愛情を示す夫と、それを全く受け入れない妻の構図がいつまでも変わらないので、正直途中からはサイコパス兄と聖女の愛憎劇の行方の方が気になってしまった。
    とはいえ、やり直しの権力闘争の話と見れば読みごたえはある。
    一番好きな女性キャラはヒロインでも聖女でもなく、一貫して意志を貫く皇后様。気高くて強くて賢くてかっこいい。

    • 2
  5. 評価:3.000 3.0

    世界史そのまま

    現代の医学知識を持った医者がタイムスリップして…という展開で真っ先に思いつく作品と言えば言わずもがな「JIN」だが、「JIN」が日本を中心にアジア圏で大ヒットして以降、同じ系統の話が雨後の竹の子のごとく増えた。その中でも女性向け作品として人気になったのがこれ。
    ストーリーとしては特に目新しい部分はないし、逆に大きく裏切られる事もないという印象。
    ただし気になるのは、史実をそのまま内容に落とし込んだ部分が非常に多いこと。世界史に造詣の深い人間が読むと、「あ、これ知ってる」となる部分が多々ある。特にヒロインが戦争に従事するエピソードは、ほとんどがナイチんゲールの逸話そのまんま。
    ヒロインの二番目の兄と、ヒロインに想いを寄せるヒーローの異母弟がそっくりすぎて見分けがつかないのも気になる。せめて髪の色くらいは変えてほしかった。

    • 0
  6. 評価:5.000 5.0

    良コミカライズ

    数あるなろうコミカライズの中でも五指に入る良コミカライズ。
    なろう系作品は終わらせる事よりも(PV数を稼ぐため)続ける事に重きが置かれているせいで300話とか500話とか平気で続く事がざらで、そのせいでコミカライズも中途半端に終わる事がほとんどなのだが、この作品はそういった問題点を考慮に入れた上で、非常にうまくまとめている。
    メインの話を進めるために重要なエピソードと、賑やかしのためのエピソードの取捨選択が巧みで、それほど必要ないエピソードに関しては台詞に落とし込んだり回想シーンの1コマに纏めるなどしてテンポよく話を進めている。
    現在漫画は53話だが、これは原作では158話にあたる。ここまで綺麗にさくさく進んでいるコミカライズ作品は他に思い当たらない。
    それでいて雑なところはなく、原作読了済の読者が読んでも違和感は全くない。
    いわゆる絵師ガチャで言えば間違いなくSSRの漫画家さんに当たった幸運なコミカライズ作品。

    • 0
  7. 評価:5.000 5.0

    秀逸なコミカライズ

    原作も読んだが、原作小説では地の文でしか書かれていない事をうまく台詞や流れに落とし込んだり、サラッと流された部分をドラマティックに肉付けしたりするのがが非常にうまい。特に最終盤の盛り上がりの場面は、絵のおかげで原作の何倍も感動できるシーンになっている。原作しか読んでない人には、この部分だけでも課金して読んでもらいたいくらい。
    本当の意味で漫画の上手い漫画家さんだと思う。
    ただ、分類はTLにしておかないと、少女漫画のつもりで読んでいたらいきなり濃厚なHシーンが出てきてびっくりする人が沢山出てくるのでは。

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  8. 評価:5.000 5.0

    よく見る魔王じゃない

    タイトルのせいであまり期待せずに読み始めたが、ヒロイン・アビゲイルの設定が他に見ない感じで面白い。
    「前世が魔王」だけなら思い当たる作品が幾つもあるが、他作品でよく出てくるような妖艶な美女タイプの魔王ではない。
    そもそも人間の形をしておらず、大量の手や足があり、知性があるかどうかも定かではなく、もちろん世界征服を企むこともなく、ただただ森の奥で食っちゃ寝してただけの謎の生き物である。要するに、人間が勝手に魔王と呼んだだけのUMA。そんなものが前世のヒロイン。新しい。
    人間に生まれ変わった後も、ろくに教育を施されず放置されたせいで、メンタルが魔王時代から全く変わっておらず、それがこの物語をなんとも面白くしている。
    そんなヒロインを理解し、丸ごと受け止めて大事に愛するヒーロー・ジェラルドの懐の深さもすごい。
    コミカライズを担当した漫画家さんが作品とベストマッチしており、コメディ描写が秀逸で定期的に笑わせに来るので公共の場で読むと危険。
    キュンと笑いの中に仄かに差し込まれるシリアスのバランスが絶妙な秀作。

    • 0
  9. 評価:3.000 3.0

    ヒーローが反省するまでが長い

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    いわゆる後悔男系ではあるのだが、ヒロインのアリアデリンが夫に愛想を尽かした後も、定期的に錯乱状態になる度に過去の記憶に引きずられて「愛してる」などと口走ってしまうせいで、妻を虐げていた夫はいつまでも愛されていると思い込み、その幻の愛情に胡坐をかいてモラハラ三昧。
    とっくに(ヒーローのせいで)離縁した妻を所有物のように扱い、偉そうに指図して支配下に置く。
    一番ヒロインを虐げていたのは自分のくせに、そんな事は忘れたような顔でヒロインを傷つけようとする人間を批判する様は厚顔無恥を通り越して滑稽ですらある。
    ヒロインは当然、そんな夫に愛情も何もないのだが、その内心が一向に夫に伝わらないせいで、いつまでも調子に乗ったヒーローのモラハラ行為を見せつけられるのがとにかくストレス。
    ヒーローが出てくるたびに「お前が言うな」「自分が妻に何したか覚えてないの?」と突っ込みまくる羽目になる。
    最終的には自分の愚かさを自覚して反省するターンが来るのだが、そこまでが長い。それまで耐えられるかどうかがすべて。

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  10. 評価:5.000 5.0

    ギャップ×ギャップ

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    帝国一の遊び人と言われているヒーローは実は純情DT、帝国一の悪女と言われているヒロインは歯に衣着せずズバズバものを言っているだけで誠実かつ真面目。
    そんな評判と内面が乖離しすぎている二人の、前世も交えた壮大な恋愛物語。かわいいヒーロー×かっこいいヒロインが好きな読者にはハマりすぎる作品。
    それだけにとどまらず、ヒーローのレイヴンは美形なのにかわいい、かわいいのに強い、強いのにヘタレ、ヘタレなのに有能…と属性のデパートみたいな男だし、最初はイケメン系サバサバ美女だと思われたエステレラは前世の辛い記憶を引きずる尽くし系の繊細ヒロインだしと、ヒーロー・ヒロインともにいくつ引き出し持ってるの!?と言いたくなるくらい次から次へと出てくるギャップラッシュに打ち抜かれっぱなし。
    全く崩れない美しい作画も相まって、恋愛系縦読み漫画としては近年稀にみるトップクラスの良作。

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